ひたち小児オンライン医療サービス体験談(第2回) ―自宅にいながら医師とチャットで相談 ―
今日も共創プロジェクトのコラムにお立ち寄りいただきありがとうございます。
共創プロジェクトのデジタル健康・医療・介護の推進担当です。
さっそくですが、「ひたち小児オンライン医療サービス」をご存じでしょうか?
この4月から開始したサービスで、中学3年生までのお子さんがいる世帯の方は、自宅にいながらスマートフォンやパソコンを使って医師にチャットで相談でき、中学3年生までのお子さんは、夜間や休日にオンラインで小児科医の診察を受けられます。

前回は、医師とのテレビ電話によるオンライン診療サービスを取り上げましたが、今回は医師とのチャットによるオンライン医療相談の体験談です。
インタビュー
■インタビューご協力者
お名前: Sさん(仮称) 30代女性
家族構成: 本人、夫、子(小学生、未就学児)の4人家族
夫婦ともにフルタイム勤務
―普段、子どもが体調を崩してしまったときの対応方法を教えてください。
共働きなので、子どもが体調を崩したときは、どちらかが子どもを病院に連れていくことになります。我が家では、小児科と発熱外来がある病院をかかりつけにしていますが、家からは車で30分程かかりますね。ぐずる子どもをなだめながら、病院での待ち時間を過ごすためのおもちゃやおむつ、保険証、飲み物など荷物一式を詰め込んで病院に行って帰ってくると午前中いっぱいかかってしまい、私もぐったりしてしまいます。土日の場合は、まず病院の救急外来に電話するのですが、受診の目安を相談するために救急病院に電話すること自体ちょっとした勇気がいることですし、電話の先の事務員さんや看護師さんは、きっと多忙な中で対応してくれているのだろうなと思うと申し訳ない気持ちがありました。
―そのような状況の中で、ひたち小児オンライン医療サービスを使われた時のことを教えてください。
最初に使ったのは、サービスが始まってすぐの4月上旬の13時頃です。下の子に胃腸炎のような症状が出て、朝から吐いたり下痢したりが続き、元気がありませんでした。このまま様子を見ていても大丈夫なのか、どのような状態のときは受診したほうがよいのか、まず、オンライン医療相談をしてみることにしました。サービスが始まったことは、子どもたちが学校や保育園から持ち帰ったチラシで知っていました。無料で利用できるため、念のため事前に登録を済ませておいたので、すぐに使うことができました。登録はチラシなどを見ながらスムーズに行うことができました。
―実際にご利用されてみていかがでしたか。
私が利用したのは、「オンライン医療相談」というチャットで医師に相談できるサービスです。子どもの様子をチャットに打ち込んで10分程度で医師から返事が来たので助かりました。今回は胃腸炎のような症状について相談しましたが、呼吸が早くなっていないか、唇が渇いていないかといったような親でもわかりやすい受診の判断の目安を的確にアドバイスしてもらえたので安心できました。その後は受診せず、様子を見ていましたが、午後になると症状が治まってきました。医師からアドバイスをもらえたことがありがたかったです。

―利用したいと思えるポイントを教えてください。
- チャットで24時間いつでも気軽に医師に相談でき、すぐに返事が来ること
病院の救急外来に電話することに比べると、とても相談がしやすいです。また、子どもが眠っているときに様子を見守りながら自分の都合のよいタイミングで相談することができます。電話の声で子どもを起こしてしまう心配もありません。 - 医師に動画や画像で症状を伝えられること
顔色や呼吸の様子などを動画や画像で診てもらえるところがよいと思います。正確に伝えることができれば医師からの回答もより信頼できるものになります。Webで似た症状や対応を調べることはできますが、その情報が正しいものなのか、自分の子どもに当てはまるのかを判断するのは難しいと思います。 - オンライン診療の場合は、小児科の医師が診てくれること
市内では小児科が減ってきており、受診できるクリニックや病院が限られていますので、小児科医が診てくれるのがよいですね。 - オンラインのため、外出しなくてもよいこと
病気にかかっていない子どもを自宅に一人残して、病気の子どもだけを病院に連れていくというわけにいきません。病院へ行く準備も大変ですし、病気にかかっていない子どもを病院に連れて行くことで、病気をもらってきてしまうリスクがあります。
―今後の期待を教えてください。
インフルエンザなどの感染症の流行期にもオンライン診療をうまく活用できればより便利になるのではないかと期待しています。インフルエンザなどの感染症に罹ると学校や保育園に検査結果を伝える必要がありますが、病院やクリニックの発熱外来や休日緊急診療所は大変混雑しますし、患者の受入人数の制限が設けられることもあります。オンライン診療は対面診療と異なり、診察時に検査を実施できないなど制限がありますが、周囲の流行状況や症状、検査キットを用いた自己検査の結果などをもとに診断してもらい、薬の処方を受けられると嬉しいですね。
ひたち小児オンライン医療サービスを皮切りに、医療サービスを受けやすい環境がつくられ、健康で安心して生活できるまちになることを期待しています。
―デジタルの力で医療が今よりもっと便利に、身近になればいいですね。ひたち小児オンライン医療サービスもその一助となればと考えております。インタビューへのご協力、ありがとうございました。
ひたち小児オンライン医療サービスは、オンライン医療相談が無料、オンライン診療も実質無料(※²)で利用できます。子どもの病気に備えて事前に登録をしておくことで、いざというときにスムーズにサービスをご利用いただけます。登録をお考えの方は、下記HPをご確認いただきアプリのダウンロード・登録をお願いいたします。
※² 診療費用をクレジットカードで支払いますが、日立市独自の小児マル福により、後日、全額還付されます。どちらのサービスも通信料は利用者の負担となります。
最後に
最後になりますが、次世代未来都市共創プロジェクトは、市民の皆さんの要望や期待を伺いながら進めていきます。
プロジェクトへの期待や今回記事へのご感想は下記アンケートにてお送りいただけますと幸いです。引き続きプロジェクトへのご理解・ご協力をお願いいたします。
お問合せ
- アプリの利用方法などに関すること:株式会社リーバー 電話 029-896-6263
- その他オンライン医療サービスに関すること: 日立市地域医療対策課 電話0294-23-6766
