諏訪の水穴
諏訪の水穴(別名 神仙洞)は、緑豊かな自然に囲まれた清水が湧き出る鍾乳洞です。この一帯は石灰石が分布しており、鍾乳洞が形成しやすい場所でもあります。諏訪の水穴は、東穴と西穴があり、東穴の入口は底辺2.5m、高さが1.8mでほぼ三角形の形をしており、奥行き15mほどまでは立ったままで進むことができ、内部では鍾乳石や石筍なども確認できます。
この水穴には「1249~1255(建長年間)年の頃、信州諏訪大社(現在の長野県諏訪市)の神人で、諏訪町にある諏訪神社の神官となった万年大夫藤原高利が、この地に起こる災害は信州諏訪湖に通じるとされる水穴が関係すると聞き、この水穴を調べることとし、万が一のことを考え夫婦像を刻み、決死の覚悟で水穴に入ったが、再び帰らなかった」という伝説があります。
1690(元禄3)年に水戸藩第2代藩主徳川光圀が諏訪神社に奉納したとされる神像の背部に「夫婦像が腐朽していたため、新たに2像をつくらせて体内に蔵した」と刻まれており、1973(昭和48)年の調査の際に、光圀の命によって作られたこれら2像の体内から、伝説で伝わる藤原高利が自ら彫刻した古い夫婦像が見つかりました。
新旧4体の像を「木造万年大夫夫婦坐像」といい、1974(昭和49)年に茨城県の指定文化財に指定されました。現在、この夫婦坐像は日立市郷土博物館にて常設展示されるとともに大切に保存されています。
この水穴の中に徳川光圀も入り、奥にある「三の戸」と呼ばれる場所に「これより奥には入らぬように」と記したと伝えられています。
諏訪の水穴の近くを流れる鮎川沿いには、水戸藩第9代藩主徳川斉昭(烈公)が造営させたといわれる「諏訪梅林」があります。梅林内には約300本の梅が植えられ、たくさんの人が訪れる憩いの場となっています。
前列の2像が藤原高利が刻み残した像、後列の2像が光圀の命によって作られた像です。光圀奉納の夫像は像高60cm・坐幅49cm、婦像は像高51cm・坐幅49cmで、藤原高利が残した夫像は像高27.5cm・坐幅21.5cm、婦像は像高23.5cm・坐幅19cmとなります。
基本情報
所在地
日立市諏訪町地内
「ひたち物語~ひたちらしさの数々~“ひたちのミステリー”」該当ページ
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