お家いながら楽しめるイベント「おうちでZOO!ワーク編」第2弾はシカの角のワークシートでしたが、皆さん挑戦してみましたか?
<アートなアントラー>
★ワークシートはこちら→ https://www.city.hitachi.lg.jp/zoo/002/p000000j.html
ということで、シカの角のお話をしたいと思います!
そもそもシカの角はオスにしか生えていません。唯一シカの仲間でメスにも角があるのがトナカイです。
<立派な角>
トナカイの話はさておき、シカの角の最大の特徴は毎年生え換わるという事です!シカの角は春になると抜け落ちすぐ下から新しい角が生えてきます。夏にかけてぐんぐん成長し、秋には立派な角が完成です。
<4月> <5月>
<6月> <7月>
シカの角は白くてゴツゴツしたイメージが強いですが、生え途中は黒い皮に覆われていて柔らかく、よく見ると細かい毛が生えています。中には血管が通っていて触ると温かいです。それが、完成が近づくと、骨化といって中がカルシウムで満たされていきます。つまり骨や歯と同じような状態になります。最後は中の血管も塞がり、皮がめくれて、皆さんがご存知の白い角が出てきます。
<皮がむけて完成>
オス同士は繁殖期になると角を突き合わせて闘い、勝利したものが多くのメスを引き連れることができます。角は武器になるわけですね。ところが良いことばかりではありません。そもそもあんな重たいものを頭に乗せていること自体、普通に生活するのには不便なわけです。闘争や事故で角が折れてしまえば、一生メスを獲得できない可能性があります。また、角の成長は栄養に左右されるので、たまたまその年にご飯が食べられなかったら、ひょろひょろの角になってしまいます。ウシやサイならそこでゲームオーバーですが、シカは毎年リセットできるのです!!これが角が生え換わるように進化した一つの理由だと言われています。
<シカの角の成長が分かるパラパラ写真>
動物園では毎年「除角」といって角を切っています。切られてしまってかわいそうという声を聞くことがありますが、角はカルシウムの塊なので痛くも痒くもありません。さらに、次の年には元通りになるので、動物と飼育員の安全のために切っているのです。不思議なことに角を切ると性格も穏やかになります。そのため、角を切ってしまうとシカ同士の関係性が崩れてしまうため、必ず全頭が生えそろってから切るようにしています。
同じニホンジカでも住んでいる地域によって角の枝分かれの数が違ったり、年齢によって枝分かれの数が増えていくなど、シカの角について書き出すと止まらなくなるので、今回はこのへんでやめておきます!ぜひ動物園が再開したらシカの角に注目してみていください!!現在はぐんぐん成長しています!
<それでは、第3弾もお楽しみに~♪>