ネズミ目たちの戦いを終えて
恒例イベントの第6弾「動物総選挙」、今年はネズミ年にちなみ、園内で飼育している7種類のネズミ目で行われました。(選挙期間3/1~20)
飼育員と獣医師を合わせた総勢21人を、厳正なアミダくじにより7チームに分け、これまた厳正なアミダくじにより、担当動物を決定しました。
各チームには、「選挙ポスター」、「政権放送みたいな応援演説動画」、「動物紹介PR動画」の3点の作成をお願いしました。

<会場の資料館では自作の動画を放映>
動画では、最強の毛の持ち主「ヤマアラシ」、スタイリッシュな「マーラ」、コツコツと勤勉な「ビーバー」、いつも仲良し「プレーリードック」、癒し全開の「カピバラ」、ケンカ速い「アカリス」、個性豊かな「モルモット」を、それぞれのイチ推しポイントにとらえ戦いました。

〈園内の選挙公示板〉 〈キリン舎前掲示板〉
下馬評ではモルモットが優勢!?
以前行われた総選挙では、並みいる強豪(ゾウ、キリン、ライオンなど)を抑えて、見事ウサギの圧勝!!その勝因として、直接触れ合える強みが結果に表れたものと推測されたため、今回はモルモットが断然有利。また、もぐもぐタイムでおやつを与えることができるカピバラも有力候補の一環として、この2種の一騎打ちかと思われました。が…。
3月1日いざ開戦!!
ところが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、ふれあいコーナー及びもぐもぐタイムが中止となり、各候補の条件が同じになりました。これにより、力と力のぶつかり合いが予想されましたが、外出自粛による来園者数の減少が響き、状況はますます混沌としてきました。 結果として、当初の予定より選挙期間を5日間延長しましたが、総投票数1223票(投票率20%)で幕を下ろすことになりました。
結果と各陣営コメント
1位 プレーリードック(289票)
第6回動物総選挙ネズミ目verにて、なみいる強豪を抑え見事!1位となりました。みなさんが投票してくれたおかげです。ありがとうございました。
僕たちは、北米の草原に巣穴を作り、群れで生活しています。とっても仲良しです。かみねでも、僕たちが巣穴を作り、寒い冬でもそこで生活しています。自慢のお家を見に来てください。みんなとっても仲良しなので、キスしたり、抱き合ったり、時には立ち上がって「キャンキャン」とみんなに危険を知らせたりもします。「キャンキャン」となく姿を見て「草原の犬」プレーリードックと名づけられたようですが、ネズミの仲間です。みなさん、休園が明けたら僕たちに会いに来てください。
(プレーリードック喜びのご挨拶代弁 I獣医師)
2位 モルモット(254票)
普段はモルモットのふれあい体験を行っているし、PR動画の反応も良かったので、内心ぶっちぎりの1位かと思っていました。1位との差は35票!非常に悔しいです。(N飼育員)
3位 アメリカアカリス(182票)
可愛さと激しさを併せ持つ姿を皆さんにお届けできたので、次はぜひ生のリス達を見に来てください。担当者が作った新リス舎も早く皆さんに見てほしいです。(I飼育員)
4位 カピバラ(181票)
癒しを通して、カピバラの魅力を伝えようとしたのですが、力及ばず残念でした。がんばってくれたカピバラたちには、感謝の意を込めて、ブラッシングをしてあげようと思います。(O飼育員)
5位 マーラ(119票)
職員たちによる下馬評では、最下位予想であったマーラですが、今回は5位と健闘したと思います。しかし!1位になれなかったのは、完全に我々の力不足です。マーラのめちゃくちゃ短い尻尾を推していれば結果は違ったのでしょうか…。12年後、頑張ります。(N飼育員)
6位 アフリカタテガミヤマアラシ(113票)
全国のアフリカタテガミヤマアラシの皆様…。多くの方に応援されていたのにもかかわらず、6位という結果になってしまいました…。しかし!!12年後の総選挙(多分やると思います)では、上位に食い込んでやります。こうご期待!!(S飼育員)
7位 アメリカビーバー(85票)
今回のネズミ目総選挙、ビーバーでは、上位を狙っていたのですが、まさかの最下位という結果…残念無念です。意外に大きくずんぐりとした見た目、水の中で生活するのに便利な体の特徴がいっぱい、温和で寛容、堅実、働き者…そんなビーバーの魅力を上手く伝えることができなかったのは、ビーバー推薦チームの力不足としか言いようがありません。ビーバーは夜行性のため、昼間はほとんど巣の中で寝ているので、その姿を見たことがない方も多く、イメージがしづらかったことも敗因かもしれません。ぜひ彼らが起き出してくる午後に来てもらえたらと思います。プールの中をスイスイ優雅に泳ぎ回る姿を見たら、きっとビーバーのことを好きになってくれることと思います。(Y飼育員)
なお、1位のプレーリードックには、動物園パンフレットの表紙写真及びSNSの顔として、活躍してもらいます。
残念ながら7位のビーバーチームには、ネズミ年期間中、ビーバーの知名度があがる活動を行ってもらう予定です。
みなさま、ご投票ありがとうございました。
※今回最下位となったビーバーチームですが、チーム3人の息の合った振り付き応援ソングは涙が出るほど素晴らしかったので、園長賞が進呈されたことを付け加えます。

〈動物選挙管理飼育員 おおうち〉