報告が遅くなりましたが、チンパンジーのゴウちゃんが2月7日に9歳のお誕生日をむかえました!
(よく間違えられますが女の子です)
2011年にお父さんのゴヒチ君、お母さんのヨウちゃんの間に1820gと平均的な体重で元気に生まれました。
(生まれた日)
が、ヨウちゃんは上手に子育てが出来ずゴウちゃんは飼育員が代わりに子育てをする人工保育となりました。
命を救うために人工保育は必要なことですが、良いことばかりではありません。生きていくのに必要なことを飼育員たちは全て教えることはできないのです。特にチンパンジーの場合は群れで暮らすためのコミュニケーションの取り方が分からないと他の個体と仲良くすることができず、いじめられたり、一人で暮らすことになってしまいます。50年前後と長い人生を考えると、できるだけ早い段階で群れの中で暮らせるようにする必要がありました。
(約9か月) (ヨウと格子越しにお見合いするゴウ)
飼育員が哺乳をしながらも出来るだけ群れのチンパンジーたちと毎日顔を合わせ、お母さんのヨウちゃんとも少しずつ関係を築けるようにお見合いを重ね1歳には群れの一員として暮らせるようになりました!
群れの中で元気に遊びまわりながら成長し、今年で無事に9歳になりました。
お誕生日会では特製ケーキを用意!たくさんの方が待ち受けるなか登場したゴウちゃんは一目散にケーキに向かっていきました。
美味しそうに食べる姿が観られるかな!と思っていましたが、そのまま器用にケーキを持ち繁みの中に消えていきました…
残念ながら担当者からは何も観えなくなってしまいましたが完食していたのできっと満足してくれたはず♪
現担当者がかみね動物園で働き始めたのは2011年4月。ゴウちゃんが2カ月の時でした。まだまだ小さく保育器に入っており、先輩から「人工保育になってしまったけど、出来る限り早い段階で群れに返したいので一緒に頑張ろう」と言われたことを鮮明に覚えています。色々なことがあったけどここまで元気に大きくなってくれて本当に良かった!
チンパンジーの女の子は年頃になると他の群れへと移動します。ゴウちゃんもそろそろ年頃…普段の過ごし方を観ているとそんな時期が近いのかな、と感じることもあります。
あと何回お誕生日をかみね動物園でお祝いできるのかは分かりませんが、皆様にはこれからも元気に成長する姿を見守ってもらえたら嬉しいです。
(あれから9年…小学校入学から中学校卒業までか…と、時の流れに愕然とするチンパンジー担当 おおぐり)