facebookなどで既にお知らせしていましたが、7月21日ワタボウシパンシェに赤ちゃんが生まれました。
朝様子を見に行ったときは生まれていなかったのですが、1時間後に見に行ったら背中がいつもより膨らみ違和感が…
よーく見ると小さな赤ちゃんがくっついていました!
ワタボウシパンシェは双子を生むことが多いのですが、今回の赤ちゃんは1頭でした。父親の「いっちゃん」、母親の「はる」にとってしっかり育った赤ちゃんは初めてです。
実は今年の1月に2頭の間に初めてとなる赤ちゃんが誕生していたのですが、1頭は「いっちゃん」から攻撃を受け、もう1頭も人工哺育を行っていましたが1週間後に亡くなってしまいました。そのため今回の出産でも色々と心配し対策を考えていました。
しかし心配をよそに2頭はしっかり子育てを行ってくれています。特に「いっちゃん」は前回と異なり攻撃的な態度は全く見られず、むしろ子煩悩なとっても良いお父さんとなっています。
ワタボウシパンシェは母親だけでなく父親や兄姉が積極的に育児に参加をする珍しい動物です。(育児に母親以外が参加するのは哺乳類では10%以下とのこと)
小さな体に対し大きな赤ちゃんを生むこと、出産後一週間ほどで次の妊娠をすることなど母親にかかる負担を分散させるためと言われています。大げさに言えば母親は授乳を行い、それ以外のお世話は父親達が行う。確かに見ていると「いっちゃん」が赤ちゃんを背負っていることのが多いようです。
魅力的なところの多いワタボウシパンシェですが、なかなか知名度が低いのも事実…
実は生息しているコロンビアなどでは絶滅も心配されるほど数が減っています。レッドリストの危機ランクでいえばジャイアントパンダよりも絶滅が心配されるカテゴリーに属しています。このブログをきっかけにまずはワタボウシパンシェのことを知ってもらえたら嬉しいです。
赤ちゃんは最近、特徴でもある頭の白い毛がかなり目立ってきました!また、両親から離れ1頭で歩いている姿も見られるようになってきました。足元がおぼつかなくすぐに両親が背負いにきますが、元気に歩き回る姿が見られる日も近いようです!
もうすぐ大型連休、シルバーウィークがやってきます。過ごしやすい季節になった今は絶好の動物園日和!遊びに来たときはワタボウシパンシェにもぜひ会いにきて下さいね!!
(サルの楽園担当 大栗)