3月6日にチンパンジー「ゴウ」ちゃんの行ってらっしゃい会を行いました。
(イチゴを頬張る)
ゴウは3月17日に横浜市よこはま動物園ズーラシアへお引っ越しをします。かみね動物園での最後のイベントとして元気に旅立てるように特製ケーキをプレゼント!
おからと煮たサツマイモ、イチゴで輪郭、ブドウで目と鼻と口を作ってみました。普段のごはん内容とはかなり異なりますが、最後という事もあり豪勢に仕上げました。
10歳になるゴウは2011年2月7日に生まれました。お母さんのヨウは上手に育児ができず、最初は飼育員が代わりに育てる人工保育となってしまいました。それでも親子関係を取り戻す試みを続けたことで1歳にはヨウと一緒に暮らせるようになりました。それからはヨウのおっぱいを吸う姿が確認されるなど、人工保育をしていたのが嘘のように仲の良い親子としてずっと過ごしてきました。
(紙芝居で生まれた時のお話をしました)
(1歳の時のゴウとヨウ親子、マツコとリョウマ親子とも仲良しでした)
ただゴウはずっとかみね動物園にいることは出来ません。チンパンジーのメスは年頃になると(10歳前後)生まれた群れを離れ他の群れへと移籍、反対にオスはずっと生まれた群れで過ごすと言われています。
お父さんのゴヒチ、お兄ちゃんのユウ、弟のリョウマとの間にゴウは子供は残せません。今回のズーラシアへのお引越しは新たな命を繋いでいくためにも大切なことです。
(リョウマとゴウとユウ)
今年に入ってからは少しずつヨウと距離を取ることを促すなど準備を進めてきました。今までと違う状況に心境の変化が見て取れ、イライラしていることもあったため出来る限りのケアを心がけました。新しい環境に向けて少しずつゴウも何かを感じ取っているのかな、と勝手にですが思っています。
10年間と長い間を過ごしてきたため寂しい部分もありますが、悲しいお別れではないため当日は笑顔で送り出したいなと思います。
(元気でねー)
来園者の皆様もここまで一緒に成長を見守って頂き本当にありがとうございました!お引っ越しが発表になってからは多くの方がゴウに会いに来てくれたり、コロナ禍で来園が叶わない方からメッセージを頂いたこともありました。
これ程多くの方に愛されとても嬉しく感じています。先ほども書きましたが決して悲しいお別れではないため、今後の幸せを一緒に願ってもらえたらなと思います。そして会いに行くことができる方はぜひズーラシアに遊びに行ってみて下さい!
(10年間ずっと担当させてくれてありがとう 飼育員 おおぐり)