2020年9月30日 午後0時19分
母キリン『キリナ』のお腹から『ずるずるドバッと』生まれて来てくれました
名前は『クルミ』!!
由来はちょうど生まれた日がクルミの日でしたので
2020年2月5日の事です。
かねてより、母キリンの糞中ホルモンを検査しており、依頼を受けている大学からこんなメールが
『ホルモンの動態からキリナちゃんは妊娠していると思われます』!!
嬉しい気持ちが大きかったですが、出産までの心配事・準備等もありますので『いよいよかぁ~(;^ω^)』
っていうのが、正直な気持ちでした
2019年6月14日が最終交尾日でしたので、前回の妊娠期間458日間から出産予定日を算出すると2020年9月15日!!
でもでも、検査したホルモンの数値を見ると2020年7月中旬~9月初旬に生まれるよってことなので
ちょっと長期戦になるなぁーって
ブログも長くなってしまうので、7月30日の様子と出産予定日前の9月8日からの様子を載せていきたいと思います
ちょっとキリンのお尻とお腹の写真ばっかりになりますがご了承くださいね
この頃は、キリンのお腹が大きいのが目立ち始め、来園者から『もしかしてお腹に子供いますか?』と聞かれる時期でした
暑い日が続いていましたが、まだまだキリナは余裕の様子です
産室の床材も6月24日には敷き詰めていましたが、どんどん追加していましたので、厚さが増していました
ちなみに床材は、牧草→山砂→牧草って感じです
大体厚さ30cm位が目安です
いつ生まれてもいいように準備だけは怠らないように。。
まだ心に余裕があったせいか、カメラのデータの中には虫や鳥の写真がありました
レッサーパンダ舎前で育てていたマテバシイの葉っぱやサクラの葉っぱを食べているケバケバな毛虫
大事に育てた苗木を食べていたので、当初は『このやろう!!』と思っていましたが
次第に愛着がわいてきて、成長を楽しみに、、、しかし
いつの間にかいなくなっていました( ;∀;)
食べられてしまったのかな
蝉の抜け殻です
モコモコ出てきている時期です
生まれ変わったら蝉になってみたいのは私だけですかね('ω')
何カマキリだろう?
いっちょ前に威嚇してくる
9月に入り気合をいれて!!
予定日の7日前になりました
お腹も少しずつですが大きくなっている気が、、、
乳房も張ってきた様子
キリンは、後肢のつけ根に4つのおっぱいがあります
陰部も腫脹し、出産が近い様子!!
でしたが、まだまだキリナは落ち着いています
胎動もあり、子供も元気元気(^^♪
出産準備や観察をしている中、茨城大学との共同研究用で使用する砂(床材)が到着
合計12立米 運ぶの大変だー(学生さんが)
出産後落ち着いたら、床材の共同研究をする予定でしたので。忙しくなるー
キリナは食欲があり、まだまだ余裕がある様子
予定通りなら9月15日に生まれてくるはず、、、
さらにおなかも陰部も張ってきました
キリンのオシリばかり写真撮ってすみません
これも重要な仕事なんです。キリナさんすみません
乳房も張ってきました
前回出産直前時よりも張っている気が!!!近いな!!
今(1月現在)この写真を見ると『まだまだ生まれんよ』って言っている気がします
出産兆候の尾を上げる仕草と落ち着きがない様子
いよいよ出産かと思い、夜も観察していましたが、
次第に落ち着き、ご飯をモシャモシャと食べ始め
この日は、子どもは出てきませんでした
終始落ち着きもあり外を観察する余裕も!!
キリン舎には、多くの覗き窓が設置しています
一般的に草食動物は臆病で警戒心が強い動物です
野生では食べられる側の動物ですので、警戒心がないと生きていけませんよね(; ・`д・´)
警戒しいから来るキリンの一番の武器は、、、テレビでよく見る?!
ライオンとの格闘時に繰り出される『後蹴り・前蹴り』やオス同士の個体優劣をつけるための格闘時に繰り出される『ネッキング』ではありません
(確かに重要な武器ですが)
何かというと、『高い視点からの観察力』です
かみね動物園のキリンは『好奇心』も高いです。(野生のキリンが、好奇心が高いかはちょっとわかりませんが、、、)
担当職員が遠く離れたとことから観察しても目線が合います
みなさんはキリンなどの動物を観察しに、動物園に来園されると思いますが、
視点をかえてみると、キリンなどの動物に観察されに来園しているのかもしれませんね
話は長くなり、脱線してしまいましたが、
キリン舎に多く設置された覗き窓は、キリンの観察力や好奇心を高めるアイテムなのです
おなかパンパンに見えるんだけどなー
横っ腹も丸みを帯びています
出産予定日を過ぎましたが、食欲もあり、胎動もあり まだですね
室内には、キリンの頭の高さまで枝葉をぶら下げられる装置があります
背の高いキリンもラクラク食べられます
出てきそうで出てこない
陰部は根元から腫脹してるし
落ち着きもない様子
食欲はあり 子供も元気に動く。。。まだなのか
予定日を4日過ぎましたが
むしゃむしゃご飯を食べてます
今日もまだそうですね(;'∀')
以前よりも増して丸っこいおなかになってます
ソロリ・・・ソロリ・・・・と
キリンを撮影していると良く近寄ってきます
職員のカメラが好きなのか
もしくは壊そうとしているのか
分かりませんが、
毎回ベロベロとカメラが襲われます
首をくるっと回しておなかを気にする様子も!!
余談
キリンは首が長いのが特徴の一つですが
首の骨の数は、人と同じ『7本』なんですよ
大きくて長い骨たちを強靭な筋肉で支えています
前方から撮ったキリナのお腹の写真です
だいぶ下に下がっています
キリナさん調子はどうですかー?
出産予定日から7日が過ぎましたねー
キリンの妊娠期間は個体によってバラツキが多く出る動物ですので、
7日過ぎたって問題なく許容範囲内ですが、、、
あまりお腹の中で子どもが大きくなってしまうと難産になる傾向がありますので、
難産だった場合の対応など、準備しないと('◇')ゞ
長期間観察してきましたが、
もう今までに出産兆候が出すぎていて混乱し
疲弊してきた時期でしたが、もうひと頑張り!!
ひたすらいつ生まれてもいいように準備するだけです
朝早いので逆光です
今日も動きもよくキリナさん元気そうですね
シゲルもよくキリナのことを観察しているようです。
出来れば、いつ生まれるか教えてほしい・・・ほんとに・・・
この日はいつも以上に胎動がある日でした
『ブルンブルンブルン』って感じで!!
基本的に毎日、胎動の確認を行っています。
胎動の観察は難しく、1時間近く観察できない場合もおります
お腹が動いたとしても、反芻のお腹の動きだっさり、虫を追い払うために皮膚に動かしたりと
中々見分けが難しいことがあります。
『そろそろか?』
『まーだだよ』って感じですかね 反芻も良くしていてキリナの体調は良さそう
乳房がさらに大きくなってきました(前回出産時よりも大きい)
予定日から10日がたちました
同じような写真ですが少しずつ変化しているようです
毎日見ていると、同じに観えるが・・・(´;ω;`)
一日静かで落ち着いた様子
シッポを上げる動作があるから、
そろそろかなっと思いきや
食欲は相変わらずありますね|д゚)
そろそろ産んでくれないかなー
まだかなーまだかなーまだかなー( ゚Д゚)
乳房は根元部から大きくなる 陰部大きく膨らみ
胎動無し 落ち着きなし 食欲有 尾上げは確認できず
シゲルもキリナの様子を確認中
乳房も陰部も膨らんでいます
胎動がないの気になる 近いですね
落ち着きはありますね
朝日がまぶしい―AM0651
シゲルも落ち着きのないキリナを観察中
陰部から粘液を確認
落ち着きないが エサは食べてる様子
出産当日は残念ながらお休みでしたが、出産には間に合いました
担当飼育員目線で時系列で並べると、このような流れでした
9月30日は、キリン担当者は、お休み(新獣舎の会議のみ出勤)でしたが、毎日朝夕キリンの様子を見に来ていたので、この日も、
【6:3 0】動物園到着
→【6:40】キリン舎到着 様子観察 落ち着きなし
→【7:00】ビデオ録画データ確認 5:00から落ち着きがないが食欲はあるもよう
→【8:00】代番者に落ち着きがない旨をノートに引き継ぎをし、帰宅
→【10:00】新レッサーパンダ工程会議 出席の為、出勤
→【10:30】会議終了の為、帰宅
→【11:00】落ち着きがないため入舎(代番者)
→【11:46】代番者から電話連絡 頭と前肢が出て来たとのこと
(この時、家族で丸●製麺で食事をしていたところ、、、電話が鳴りました。出来たばかりのアツアツのうどん大盛りを5分で食べ、現場へ急行。2歳の息子は出てきたばかりのお店を指さし『これから行くの!?』を呆然としながら呟いていました。ごめんねー今度穴埋めします。。。)
→【12:04】キリン舎到着
→【12:19】出産!!
(後々ビデオ確認したところ11:36に破水)
ということで
出産日の朝までのキリナの様子と
飼育員の心情はこのような感じでした
『キリンが生まれてくるまで』
振り返ってみても 産まれるまでながかったなーと思いました
生まれたあとは順調順調!!
クルミさん力強い立ち姿!!安心しましたー
出産当日の写真や成長過程もブログにしてお知らせ出来ればなーと思います。。。思います。。
思います。きっと。。。
(書かなかったらすみません(;_;)
(飼育員なかむら)