※ふと思うことがあったのでブログを書きましたが、動物園の動物は一切出てきません。
夏の業務も一段落して実家のある東京に息子たちと日帰りで帰省した。(もちろん親族以外には会わず、感染症対策は万全で!)両親と弟家族と一緒に昼食を食べた後、どこか遊びに行くことになった。このご時世、人込みには行けないので近所の都立公園でボートに乗ることにした。大きな池があるその公園は小さい頃からよく遊んでいた場所だったが、ボートに乗った記憶はあまりない。いざ足漕ぎボートに乗って出航したが、水鳥がたくさんいることに驚いた。マガモにアオサギ、カワウ、カイツブリといった鳥たちがあまりこちらを気にすることなく、ボートの横を泳いだり休んだりしている。その日は見ることができなかったが、バンやカワセミも見ることができる。東京にいながらこんなに自然を満喫できる場所があるのかと再認識。
<近づいても全然逃げないカワウ>
ボートを降りて公園内を歩いていると「ここでザリガニを山ほど捕ったな」「ここが秘密の場所でライギョやブルーギルを釣ったな」「この石垣でトカゲを捕まえたな」なんてたくさんの思い出がよみがえってきた。遊びにお金をあまりかけない家庭だったので、小さい頃の遊びと言えば魚とりや虫取りといった自然の遊び。秘密の場所で捕まえたミミズをエサに、父親の道具箱からこっそり拝借した釣り針をそこらへんに落ちている木の枝に括り付けて、これまた秘密の釣りポイントに友人と行っては「今日のライギョはデカかった」「巨大フナがかかって竿が折れた」「尻尾の青い幻のトカゲがいる」など毎日大騒ぎをしていたことを鮮明に覚えている。動物バカな子供だったなと改めて思う。そんな子供が大きくなって動物園の飼育員をやっているのだから、根は変わっていないのだろう。
<ボートの近くを泳ぐカイツブリ>
池の周りに子供時代には無かった釣り禁止や立ち入り禁止の看板や人止め柵が増えていた。それでも負けじとタモ網を振り回している少年少女たちを見ていつの時代もいるんだなと嬉しくなった。捕り方を教えたくなってしまうのは職業病だが、自分たちで試行錯誤するのも楽しみのひとつなので温かい目で見守ることにした。今の時代はYouTubeやテレビゲームなど子供たちにとってたくさんの遊びがあふれている。自然豊かな日立市ですら、社会と自然が縁遠くなってしまっていると感じる。そんな中でも子供たちに自然で遊ぶ楽しさを知って欲しいとこの仕事をしながら常日頃思う。
ところで、動物園に毎週のように来て話しかけてくれる女の子がいる。彼女は家でアリを飼っている。女王アリを捕まえて家で飼育をしている。最近の悩みは群れが大きくなって飼育スペースをどうするかだそうだ。立派な動物バカ(親しみをこめてバカと使います)である。子どもたちが動物園に来て一人でも動物バカになってくれたらこんなに嬉しいことはない。彼女がどんな大人になるのか楽しみだ。
息子は生き物よりもYoutubeが好き・・・ 中本