先日某動物舎の冷房が故障してしまいました!
その動物は暑さにとても弱く、園内で唯一冷房を使用しています!
さて、突然ですが問題です!
その動物とは次の3つのうちどの動物でしょうか?
(1)フンボルトペンギン
ペンギンと言えば雪!ブリザードが吹き荒れる中卵を温めている?
(2)エゾヒグマ
北海道出身のエゾヒグマ!日本最北端は伊達じゃない?
(3)シセンレッサーパンダ
高地に住んでいるレッサーパンダ!高地は避暑地?
それでは正解と共に解説をしていきます。
まず(1)のフンボルトペンギンですが、南米のチリやペルーなど比較的暖かい地域に生息しています。
なので冷房は必要ありません!!
ペンギン=南極というイメージがありますが、18種類いるペンギンのうち南極周辺に生息するものは5種類しかいません。他の種類はというと南米や南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどの温暖な地域に生息しています。
コウテイペンギンやオウサマペンギンなど 南極圏に生息している種類はもちろんエアコンが必要ですが。
<生息地の南米では雪は降りません>
次に(2)のエゾヒグマですが、暑さは苦手なものの日本に住んでいるだけあって対応することができます。
北海道と言っても暑い日はありますし、あまりに暑いときはプールで涼みます。
動きは多少悪くなりますが、冷房の必要はありません!!
最後に(3)のシセンレッサーパンダですが、中国やミャンマーなどの標高1800~4000メートルの森林地帯に生息し、寒さにはものすごーく強いのですが暑さは大の苦手です。
また高温多湿の環境では病気になりやすいため冷房は必須アイテムです。
20度を超えると冷房を入れますので、年間150日近く24時間つけっぱなしで10年以上使っていればそれは壊れますね!
よって正解は(3)のレッサーパンダでした。
<寝室に冷房がありグラウンドと出入り自由になっています>
というわけで、現在レッサーパンダは冷房が使える動物病院の方に避難しております。
動物園の人気者を展示できなくて大変申し訳ありませんが、こういった事情ですのでご理解下さい。
エアコンが直るか涼しくなり次第展示を再開しますので、もうしばらくお待ち下さい!
<避難してきたさくら(左)とイチ(右)>
飼育員 中本