気がつけば12月も後半となり、寒さも一層厳しくなってまいりました。
動物たちにとっても、来園者の皆様にとっても、厳しい季節です。
そんなある日、マーラの展示場をよ~くみると…
分かりますでしょうか?拡大してもう一度。
なんと、霜柱ができていました。(霜柱:地中の水分が柱状に凍ったもの)
また、それだけでなく…
水場に氷がはっています!見ているだけで寒いですね。
また、最近では雪が少し積もっている日もありました。(写真を撮りそこないました…)
近頃は、ネックウォーマーや手袋、もこもこの上着など…寒さ対策に奮闘する職員が多く見られます。
動物たちも同じように寒さと闘っているわけですが、果たしてどのような対策をねっているのでしょうか?
霜柱のできていたマーラの展示場をのぞいてみると、
御覧のように、日当たり良好なスポットに集まっていました。
どうやらかみね動物園のマーラは”日光浴”をして寒さをしのいでいるようです。
それでは、お隣にいるニホンアナグマはどうでしょう?
こちらも日当たりのよいスポットに集合していました。
お互いの体温で温めあっているのか、よく折り重なっています。
こちらもマーラと同じく”日光浴”が寒さをしのぐ対策の一つのようです…
…が、ニホンアナグマの寒さ対策はこれだけにとどまりません!!
その対策とは何なのか明らかにすべく、夏と冬の姿を比べてみましょう。
(左:夏、右:冬)
…なんだか別人のようにみえますが、皆さんはどこが違うかお気づきになりましたでしょうか??
まず写真を見ると、夏はスカスカ、冬は密に”毛”が生えていることがわかります。
ニホンアナグマは冬の寒さを乗り切るために「換毛」を行うため、季節によってこのように姿が変わります。
毛並みが違うだけで、印象がガラっと変わりますね!
二つ目の違いは体型です。ニホンアナグマは冬に備えて身体に脂肪を蓄えます。かみね動物園のアナグマたちも脂肪を蓄え、夏に比べるとかなり立派な体型になっています。
どうやらニホンアナグマは”日光浴”の他に“毛”と“脂肪”で寒さをしのいでいるようですね。
このように、動物園では動物たちの色々な姿や行動を観察することができます。
もともとの生息地環境の違いが行動や姿の違いに関係している場合もありますが、天気や気温、季節、時間帯など…その時の環境の変化から影響を受ける場合もあります。
冬は寒く、家の中で過ごすことが多くなりがちな季節ですが、他の季節とは一味違った動物たちに出会えるチャンスでもあります!冬になってからまだ一度も動物園に行っていないという方、冬が終わる前に一度動物園に足を運んでみてはいかがでしょう?
これからも厳しい寒さが続きます。動物園にご来園の際は、くれぐれも風邪など引かないよう防寒対策をしっかりしましょう!!
(マーラ、ニホンアナグマ担当 木村加)