<うまれて2日目> <10月13日撮影:グレーのもこもこになりました>
現在、絶賛自然育雛(人が介さず親がきちんと雛を育てること)中のチリーフラミンゴ。
もう大分大きくなりました~。
2014年に繁殖して以来3年ぶりの誕生です。
今年は今までの繁殖とは一味違っています。
<2014年の様子> <今年の様子>
っていつもと同じじゃーんと、思ったそこのあなた。
見た目は同じですがちょっっとだけ考えてるんです。
2014年と違うところ。それはフラミンゴたちについている足環。番号が振られています。
足環をつける様子はこちらのブログをご覧下さい。
www.city.hitachi.lg.jp/zoo/blog/staff/inoue/p041342.html(新しいウインドウが開きます)
当園のフラミンゴはその個体がオスなのかメスなのか、いつ生まれたのか、親はだれなのか分からないことばかりだったので、足に番号をつけて個体識別してから茨城大学工学部の皆様に協力していただき雌雄判別を行いました。
羽毛から遺伝子を採取して雌雄判別を行ったのですが、この時それぞれの個体の血縁関係も調べていただきました。その結果!!かみね動物園のフラミンゴは大きく分けて7つのグループに分かれることが判明。
つまり同じグループに属する個体同士では血縁が近くなってしまうので違うグループ同士て掛け合わせたほうが今後群れを維持していくのに有利なんです。
そこで、今年は卵を産んだペアの番号を調べました。
今年は全部で12ペアが産み、その内2ペアが同じグループ同士でした。
このペアは卵を抱かせておくと血の濃い雛が生まれてくるかもしれません。
そこで擬卵といって石膏で作った偽物の卵とすり替えてしまいました。
たまに偽物と気付かれて巣から落とされるのですが、今回は2ペアとも気付かず温めてくれました。
気が済むまで抱いてもらい、卵を抱くのをやめたところで擬卵も取り上げます。
また、今年はフラミンゴの増えすぎを防ぐために繁殖制限を行いました。
当園のフラミンゴは全部で51羽います。
また、平均寿命は50歳くらいで長生きをする鳥でもあります。
2014年に繁殖した際は10羽と一気に増えたのですが、飼育スペースも限られているので今後繁殖させる際はこちらで生まれる雛の数をコントロールできると良いなと思っていました。
そこで今年は孵化させる雛の数を5~6羽にしようと決め、早い段階で擬卵に切り替えたペアも数組います。おかげで今年は殖えすぎることもなく5羽が孵化して現在すくすくと育っています。
フラミンゴたちの気が散るため餌やりも中止していましたが、ようやく再開です。
彼らが不思議な形の嘴をつかって餌を食べる様子をじっくり観察してください。
余談ですが、当園のフラミンゴには今年生まれた雛以外全員名前がついています。
今年は観察する限り12ペアが営巣しました。
ショコラ(オス)とかぼす(メス)「和と洋のコラボだ」
もずく(オス)とこんぶ(メス)「海藻ペア」
つぶあん(オス)としろあん(メス)「大福食べたくなってきた」
密かに楽しんでいる担当者なのでした。
(飼育員 ちょっと難しい話でごめんなさいのうえ)