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staff blogスタッフブログ (スタッフブログ)

ステイホーム中のホロホロチョウ

2022年3月30日

「かみねいち自由で広い展示場を持つ」と個人的に思っている動物、ホロホロチョウ。

しかし、高病原性鳥インフルエンザに感染しないよう、昨年からステイホームが続いており、使用できるのは寝室になっている部屋とそれに併設した小さなお庭のみ。

 寝室の様子 併設する小さな庭

限られた空間とはいえ、各々自由に過ごしていますが、普段はキリンとシマウマの展示場を自由に歩き走り回っているホロホロチョウたちにとっては、刺激のない毎日となっているような気がします。

そこで、変わらない毎日になにか面白いものを!と思い、いろいろ与えてみることにしました。

まずはリンゴ。
丸々あげて食べなかったら悲しいので、とりあえずこの量を試しに与えてみました。

リンゴ3切

結果、あまり好まなかったようです。つついた跡はありますが、完食とまではいきませんでした。
リンゴの残骸

ブロッコリーや水菜、アブラナ科の葉や小松菜、その辺に生えている雑草は好きなようで、よく食べます。
ブロッコリー ブロッコリー食べかけ

ブロッコリー・小松菜設置、その後の食べかけ

水菜 大人気の水菜

大人気の水菜

アブラナ科の葉 雑草

アブラナ科の葉と雑草をつまむ。

ブロッコリーに関しては、よく与えているのでもう怖がる心配はないような気がするのですが、
毎度毎度、疑心暗鬼なのか、首をひねって恐る恐る近づく様子が面白可笑しくかわいくもあります。

また、寝室に敷いている土とは違った粘土質の土を与えたところ、つついたり、掘ったりする様子も見られるので、何もないときには土を入れたりもしています。

収束にはもう少し時間がかかりそうなので、ステイホーム期間も続きますが、早く外に出られる日が来るのを願うばかりです。

外にいるホロホロチョウ

p.s. 今季初の産卵が大雪の日でした。

2022年3月30日

電子スケールで体重測定!

2022年3月29日

電子スケールで体重測定!

これまでにアマゾンほしいものリストで寄付していただいた品々、大切に使わせて頂いてます。

グリーンフィーダー トロ船

<フィーダー、大切に使っております>

オイルヒーター

<オイルヒーターの上でくつろぐリスザル。冬の必需品となりました!>

しかし、ほしいものリストでいただいた電子スケールは常設しておらず、なかなか皆さまの目に触れる機会がありませんでした。そこで、この場を借りて使っている様子をお伝えしようと思います!

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まずはワタボウシパンシェ。

体重測定の方法はというと、電子スケールの上に板を置き(板の方が警戒せず乗ってくれるので)、その上にエサを置いて誘導します。

オス群れは以前から板の上に乗る練習をしていたため、比較的スムーズに乗ってくれるようになりました。

気になる体重は…

父:いっちゃん(639g)、長男:シゲル(523g)、次男:うり(450g)、三男:ニーヤン(500g)

まだまだ父親のいっちゃんが一番重いです!ニーヤンは兄のうりの体重をぬかしていました。

台に乗る馴致 いっちゃん体重測定

<左:台への馴致の様子/右:電子スケールに乗るいっちゃん、一番慣れています>

一方、メス群れはと言うと…オスに比べて警戒心が強く、中々計測できない日々が続いておりました。しかし!つい最近になってスケールの上に乗ってくれるようになってきました(気が向いたとき限定ですが…)!

母:はる(470g)、長女:やま(450g)、次女:よつば(500g)

ワタボウシ♀体重測定

<周りを気にしながらスケールに乗るよつば。部屋に入ると警戒してしまうので、ドア越しに観察中…。>

続きまして、ボリビアリスザル。

しばらくの間、電子スケールを展示場に置いて存在に慣れてもらい、慣れたかな?というところで体重測定に挑みました。こちらもエサで誘導作戦。ただ、ワタボウシパンシェとは違い近くに人がいても全く気にしない!むしろエサを奪い取りに来るほどの勢いのため、電子スケールに乗ったらエサをあげるスタイルで実施しました。

こちらはうまく量れておらず、おおまかな体重です…。

オスたち:シロ(1080g)、シッポ(1056g)、ゲンキ(680g)、ポロ(×)

メスたち:ポポ(580g)、サクラ(620g)

最年少のゲンキですが、ついにメスの体重をぬかしました!メスたちは高齢のため、若いときより体重がやや減少気味です。
普段の様子を見るとオスに比べメスの方が警戒心が強いため、メスは計測までに時間がかかるかな~?と思っていましたが、何回かやっているうちにすんなりと乗ってくれるようになりました。意外なことに、ポロ♂という個体が頑として乗らず、まだ時間がかかりそうかなという印象です。また、尻尾が長くうまいことスケールに乗りきらないため、尻尾まで量れるよう改善の余地あり…です。

サクラ体重測定

<まだ尻尾が乗り切っていませんが、積極的に乗ってくれるようになりました!>

まだ完璧とは言えませんが、こんな感じで計測練習を進めております!毎日やっているわけではないので、タイミングが合えば計測風景がみれるかも…!?

最後になりますが、これまでに電子スケールやフィーダー、暖房器具、その他にもたくさんの商品を寄付していただきました。また、ご支援と共にあたたかいメッセージもいただき、職員一同とてもうれしく思っています。この場をお借りして感謝申し上げます。ありがとうございました!!

これからも動物たちの心身の健康を守るよう努めますので、引き続き応援よろしくお願い致します!

<これまでのアマゾンほしいものリスト、毎回リクエストしてました…飼育員木村か>

2022年3月29日

ゆったりガッチリ飼育体験!!

2022年3月19日

あなたはゆったり?それともガッチリ?

3月12日と19日に行いましたゆったりガッチリ飼育体験。

ゆったりと園内を周りながら飼育員の話を聞き簡単な飼育作業を行うゆったりコース。

動物園と動物のことをより深く知ってもらうため、飼育作業に加え、※環境エンリッチメント  について飼育員と一緒に考え、実際にエンリッチメントの工夫を行うガッチリコース。

これまでも多くの飼育体験を行ってきましたが、2つのコースに分かれての飼育体験は初の試みとなりました。

※環境エンリッチメントとは飼育動物の多様な行動、福祉や健康の改善向上を図るために行われる工夫などのこと。

ゆったりコース!

ゆったりコースの一部を写真でご紹介!!

ゾウ

ゾウに竹をあげました!どうやって食べるかな?

さ

間近でクロサイにも枝葉をあげました。食べ方などもよーく観察しました。

き

キリンのウンチを掃除。大きな熊手に悪戦苦闘…

か

カバの寝室プールも掃除しました。すごい水の勢いにびっくり!

は

飼育員の話を聞きながら爬虫類のお勉強。

へ

大人も恐る恐るヘビにタッチ。

さ

動物たちのごはんの準備。野菜やフルーツをカット!

え

切った野菜やフルーツをわざと隠し動物たちの暇な時間を減らす工夫をしました。(これもエンリッチメントの1つです。)

と、ゆったりと言いつつも盛りだくさんの内容でした。

動物のこと、飼育員の仕事のことが分かってもらえたでしょうか?

ガッチリコース

今回初の試みとなるガッチリコース。

2日間に渡り、ガッチリと飼育体験を行いました。

会議

まずは今回のガッチリコースの説明と環境エンリッチメントについて簡単にお勉強。

さ

実際に園内に繰り出して飼育体験!

かみね動物園のスタッフTシャツも着てもらいました。ちょっと大きかったかな?

さ2

ニホンザルの寝室を高圧洗浄機でお掃除。

さ3

アライグマなどのごはんも用意しました。

え2

今回はエンリッチメントの工夫としてアライグマの展示場にフィーダー(給餌装置)を作りました。

アライグマたちがどのように使うのか?どんな仕組みになるのか?材料はどうするか?

試行錯誤しながら設計図を書いています。

え3

そして…竹を使ったフィーダーが完成です!

ふぃ1

アライグマの展示場に設置して、中におやつを入れました。

使ってくれるかな…?

あ

使ってくれました!大成功!!

今回の飼育体験を通して動物園と動物について深く知ってもらえるきっかけになったのではないかと思います。

2日間本当にお疲れ様でした。アライグマの展示場には今回作ったフィーダー(給餌装置)が設置してありますので、今回のブログを読まれた方もぜひ一度ご確認ください。


最後に、コロナウイルスの影響で少人数での体験を行ったため残念ながらご参加いただけなかった方も多数いらっしゃいました。大変申し訳ありません。

次回のイベント開催をお待ちください。

2022年3月19日

マツコとチヨの関係は?

2022年3月8日

昨年の8月8日生まれたチンパンジーのチヨちゃん。人工保育となりましたがすくすく元気に成長中です。

生まれて間もないチヨ

生後2日目

最近のチヨ

ここ最近のチヨ

お母さんのイチゴちゃんにとっては初めての出産。ただ自身も人工保育な事と、育児を学ぶ機会がなかった事から上手に抱くことが出来ませんでした。

キャベツを食べるイチゴ

お母さんのイチゴ

その後色々と試してみましたが、チヨちゃんは代理母に預けることを目標とし、候補をマツコちゃんとしました。

代理母マツコ

代理母候補となったマツコ

これまでのは経緯は「イチゴちゃんがお母さんになりました!」というブログを書いていますので良かったらご覧下さい。

その1

https://www.city.hitachi.lg.jp/zoo/blog/staff/ooguri/blog202109.html

その2

https://www.city.hitachi.lg.jp/zoo/blog/staff/ooguri/p098236.html

その3

https://www.city.hitachi.lg.jp/zoo/blog/staff/ooguri/p100483.html

その4

https://www.city.hitachi.lg.jp/zoo/blog/staff/ooguri/blog202112.html

その5

日立市かみね動物園|イチゴちゃんがお母さんになりました!その5 (hitachi.lg.jp)

その6(最終回)

https://www.city.hitachi.lg.jp/zoo/blog/staff/ooguri/p103883.html

マツコちゃんは2012年4月27日にリョウマ君を出産したお母さんです。出生時リョウマ君の体重が950g(チヨちゃんは1750g)と平均の半分しかなかったため人工保育となりましたが、10カ月後には一緒に暮らせるようになりました。この時は出来る限り毎日顔を合わせてもらい、徐々に格子越しで触れあえるようにして関係性をつくり、初めて一緒にした時には少し驚いているリョウマ君に対しお腹を見せて抱き着くようにマツコちゃんは促してくれました。

現在のマツコリョウマ

現在のリョウマ(左)マツコ(右)親子

こういった経験から代理母候補をマツコちゃんとし、同じようにチヨちゃんとも毎日顔を合わせ格子越しで触れ合えるようにしていきました。

飼育員がいる状態での格子越しの触れ合いから始め、格子の目を細かくして手は出せないが飼育員がいなくても好きな時にお互いの様子を見ることができる状態、格子の目を通常に戻して好きな時に触れ合える状態、といった段階を徐々に踏んでいきました。

頭をさわるマツコ

飼育員のいる時にチヨと触れ合うマツコ

マツコちゃんは最初からとても優しく接してくれ、夜間に哺乳に行くと寝ていても必ず下に降りてきてその様子を観察してくれたりとても興味がある様子でした。

また、気を引かせるために寝室にあった段ボールを細かくしていれてみたり、枝でつついてみたりといった様子も観察されました。

マツコとチヨ

紙を細かくして入れ込みチヨを振り向かせようとしたマツコ

マツコとチヨ

枝で気を引こうとするマツコ

チヨちゃんも時間が経つにつれ、自らマツコちゃんがいる格子へ向かっていき、怖がる様子も見られませんでした。

マツコとチヨ マツコとチヨ

暗い画像で見づらいですが自らマツコに手を出すチヨ

格子越し哺乳

格子越しでの哺乳中。これで同じ空間にいなくても哺乳が出来るようになります。

さらに格子越しで哺乳をする事が出来るようになったため生後200日目となる2月24日、ついに同居に踏み切りました!

チヨちゃんを寝室で待機させ、そこにマツコちゃんを合流。少し驚いていましたが怖がることはありませんでした。マツコちゃんもすぐに寄っていき近くでお腹を見せて抱きつくように促したり、軽く手をもって引き寄せたりといった行動が見られました。決して強引にではなくあくまでチヨちゃんが来やすい態勢をつくってあげていました。

マツコとチヨ同居 マツコとチヨ同居

分かりにくい画像ですがお腹を見せてチヨが抱き着くようにマツコは促しています

ただチヨちゃんはタオルをずっと持っていました。

マツコとチヨの同居

マツコのことを嫌がりはしないがタオルは離さないチヨ

本来チンパンジーの赤ちゃんはお母さんにずっとくっついて成長していきます。人工保育となるとそれが難しいためタオルやぬいぐるみを代わりにして抱き着いてもらっています。この時もチヨちゃんはタオルを抱きしめていたため、取り上げればマツコちゃんの方へ向かってくれるのではないかと考えました。

が、タオルがなくなると抱き着くものがないため騒ぎだしてしまいました…

かなり泣き叫びながら格子に張り付いているのをマツコちゃんは必死に自分のお腹にくっつくように促してくれましたが、パニックになってしまったチヨちゃんには通じませんでした…30分近く経っても状況が変わらなかったためタオルを戻すとやっと落ち着いてくれました。

かなりの泣き声に担当者の気持ちは折れそうでしたが、マツコちゃんは諦めず、あれだけ叫ばれてもパニックにならず攻撃的にもなりませんでした。

一度気を取り直して別にする事も出来ましたが、哺乳をしてみるとチヨちゃんはマツコちゃんが近くにいても格子越しでしっかりミルクを飲んでくれ、マツコちゃんも先ほど述べたように決して攻撃的は態度にはならなかったため、この日からは夜間も一緒に過ごしてもらう事としました。

マツコとチヨ

一緒に過ごすマツコとチヨ

タオルなど抱き着くものがあればチヨちゃんは落ち着いており、自らマツコちゃんに手を伸ばす姿も見られたため慣れればすぐに抱き着いてくれるだろうと思っていました。

が、ちょうど2週間経ってこのブログを書いているのですが、まだ抱き着いていません…

よく遊んでおり、マツコちゃんが食べているものに興味を示して強引に食べようとするなど仲はさらに深まっています。ただマツコちゃんは優しい分、強引に抱き着かせることはしないせいか、あと一歩、最後の一歩がお互い踏み出せないような状況が続いています。

マツコとチヨ

マツコが食べている煮豆を食べたいチヨ

マツコとチヨ

仲良く遊んでいるマツコとチヨ

このためマツコちゃんは寝室内でチヨと過ごし、一日おきにメンバーたちと運動場で過ごしてもらっています。ご覧頂けない日も出てきていますが、こういった状況であるという事をご理解頂ければと思います。

このままだと仲のいい同居人になってしまいそうなため、何かしらのアクションをかけていかなければと考えています。ただ関係性が壊れてしまうのは避けたいため、あくまで無理をせずそれぞれのペースに合わせながら進めていきたいです。

まだチヨちゃんの公開は難しそうですが、これから暖かい季節になっていくためマツコちゃんと一緒に外に出て行けるようになれば良いなと願っています。

(チンパンジー担当 おおぐり)

2022年3月8日

行先はお楽しみ?! 園長ガイド!!

2022年3月6日

今年度の6月、12月、3月に行われた『園長ガイド』。園長から動物の話だけでなく、かみね動物園やかみね動物園の歴史についても聞くことの出来る、他とは一味違ったイベントです。

約1時間行われるガイドツアーの行先は園長の気分次第?! 話の内容や見学する獣舎は日によって様々です。

集合場所は毎回ゾウの展示場前。ここでは昔のかみね動物園の話やアジアゾウの話、当園にいるミネコとスズコの話などをしていました。仲がよさそうに見える2頭のゾウ、以前すごい喧嘩をしたことがあるらしいですよ。

ゾウ1 

    《ゾウ舎前でのガイド》  

続いてはゾウの寝室に入って餌やウンチの話。ここではお客さんにゾウの歯やウンチを触ってもらいました。もちろん標本にしたものをです。(笑)

ゾウ2

    《ゾウ舎内でのガイド》

その後は、はちゅウるい館に行ったりチンパンジー舎に行ったり、時には乾草倉庫や調理室に行ったり。

コアな話を聞きながら日によって色々な所を回りました。

乾草倉庫

   《乾草倉庫でのガイド》

そして最後はカバとクロサイのバックヤードへ。カバのプールを覗いてみたり、クロサイに餌をあげたりしました。

カバ サイ

    《カバ舎内でのガイド》          《クロサイに餌やり体験》

参加された方々、楽しんでいただけたでしょうか?来年度も園長ガイドを行うかはまだ未定ですが、もし開催することになりましたら奮ってご応募ください!!

2022年3月6日