2020年に完成した新しいニホンザル舎。
ニホンザルたちが引っ越した後、ちょっとずつ色んなものをあれこれ展示場に追加していったのでそれらとニホンザルたちの様子を紹介していきたいと思います。
☆たいこ橋
(この上で毛づくろいしたり、日光浴しています)
市内の閉鎖される児童館からゆずってもらいました。最初はたいこ橋のネットをかみちぎってしまうかなと思っていたのですが、最初の1週間ほどガジガジかじった後は丁寧に使ってくれています。ロープもちぎれず一安心。登頂部が特に人気です。
☆U字溝
(よくこの上でエサの時間を待っています) (ものすごい勢いで移動するニホンザル)
段々畑のような展示場。若いニホンザルにとってはひょいひょい登れる高さの段差なのですが、高齢個体にとってはよっこいしょと気合を入れて登らなければならない高さでした。なにか良いものないかなと思っていたところ、こども園でU字溝を撤去する予定があるとのこと!運よく、そのU字溝をもらい各段差に設置。あまったものは小ピラミッドのように置いてみました。高齢サルだけでなく若いサルたちも移動や休憩時によく使ってくれています。前より移動がスムーズになったようです。
☆ マツ&スダジイ&ケヤキ
(休んでよし!移動経路としてもよく使っています。)
実はタワーを上り下り出来るなだらかな経路があまりありませんでした。そこで、枯れてしまい伐木するというマツの木をもらいサルたちが降りたり登ったり出来るように設置しました。表面がザラザラしているので歩きやすいようです。枝ぶりもいいので座って休んでいることもよく見られます。
(入れたてほやほや緑が残っているものと樹皮まで美味しくいただかれたもの)
ちょうどニホンザル舎隣の池を整備するとのことでスダジイという大きなどんぐりの木を伐木するとのこと。作業車が入るので、ニホンザル舎ならクレーンで入れてあげられるよとのありがたいお言葉に甘え展示場内にいれてもらうことにしました。場所も良い感じで、タワーとの行き来がしやすくまた午前中は日が当たる場所なのでよくこの上で日光浴をしています。
(そこ大丈夫というような細い枝にもよくのっています)
これまた猛獣舎整備の時に伐木されたもの。食べてよし、登ってよし!闘争があったときに身を隠す場所としても使っています。万が一、タワーから足を滑らせたときのクッション材としても機能します。
☆竹フィーダー
竹が手に入ったので作ってみました。
ごはんをここから食べるほかに、長ければ移動経路にもなるかと思い設置しましたがここから食べる以外の使い方はしていません。最初のころはガジガジかじったりのぞきこんだりしていましたが、最近はごはんが入っていないとなかなか使っているところを見ません。
☆ハンモック
コーヒー屋さんからもらった麻袋で作ってみました。かじって終わりかなと思っていましたが、意外と人気のスポットに。ただ、ピンと張って設置していたらニホンザルの重みに耐えきれず端っこがちぎれてしまいました。現在、撤去中。春までには新しいハンモックをつけなおしたいと思っています。
☆緑のBOX
(指の届く範囲でちょびちょび食べています)
お客さん側からはみにくいですが、このなかで植物が育っています。展示場にそのまま植物を植えたり、種をまいても一瞬でニホンザルたちに食べられてしまうためある程度植物が育たないと触れないような入れ物を作りました。(旧エサ売りの機械を再利用してみました)
最初はイタリアンライグラスをうえたのですが、ちょびちょび食べるようでなかなかこの白い所から上にはのびてきません。最近は、タンポポなどの雑草も生えてきました。食痕はあるので、のびたら誰かが食べているようです。
というような感じで、ニホンザルたちが過ごしやすくなればと色々なものを入れてきました。
外からみるとなんじゃこりゃと思う方もいるかもしれませんが、ニホンザルたちが使っている様子をみてこんな行動もするんだ・こんな使い方をするんだという発見があればいいなと思っています。
今後もニホンザルたちが過ごしやすい環境を整えていき、それを見た人も楽しめるようにしていきたいです。
(飼育員 過ごしやすくするためこの冬コタツ導入中の西川)