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待ちに待った「飼育の日」

2021年4月27日

待ちに待った「飼育の日」

 4(し)月19(いく)日はその語呂合わせから「飼育の日」とされており、動物園・水族館の役割や、飼育員の仕事の裏側を多くの人に知ってもらうことを目的に制定された日です。かみね動物園に限らず、全国各地の動物園で飼育の日ちなんだイベントが開催されています。

 当園でも毎年飼育の日にちなんだイベントを開催していますが、昨年は新型コロナウイルス感染予防対策のため臨時休園となってしまい、せっかく企画していたイベントを実施することができませんでした…(その代わり、動画作成に追われる日々を送りました…)。あれから一年、今年はどうなることやらととてもハラハラしていましたが、何とかイベントを開催できるまでにこぎつけました!!

 さて、今回は「プチ飼育体験」ということで、キツネザルやニホンザルへの採食エンリッチメントを体験していただきました。飼育員の仕事でまず思い浮かぶことの中に「エサやり」があると思いますが、飼育員はただエサをあげるだけではなく、どんな動物にどんなものをどんなふうにあげるのか、想像以上に多くの事に気をつけながら作業をしています。慣れない作業もあり苦戦している人もちらほら見受けられましたが、皆さん一生けん命動物たちのために作業に取り組んでくれました!

~作業風景~

エリマキフィーダー フィーダーの中にエサがある

(エリマキキツネザル用、ぶら下がってエサを取る設計)

ワオキツネザルフィーダー ワオキツネザル短いフィーダー

(ワオキツネザル用、竹には所々穴が空いており、探索時間を伸ばす作戦!)

落ち葉フィーダー ニホンザルフィーダー

(ニホンザル用、落ち葉を掻きわけるとエサがたっぷりのトロ船!他にササや竹、消防ホースも活用しました!)

~実際に設置してみた~

ぶら下がって餌をとる ササについた餌をとる

(エリマキキツネザル、警戒しながらも予想通りぶら下がって使ってくれました!ササについたエサもパクリ。)

竹にしがみつき餌をとる ササについた餌をゲット

(ワオキツネザル、高いところのエサもしがみついてゲット!)

ニホンザル警戒中 トロ船ひっくり返す

(ニホンザル、思いのほか警戒して近づかない…。でも最後にはひっくり返してエサをゲット!)

初めてチャレンジするものもあり使ってくれるかドキドキでしたが、今回はどれも大成功!難易度が高く使ってくれなかったり、簡単すぎてすぐエサを食べ終わってしまったり、いつも失敗することの方が多いため予想外の展開に驚きました…。(一つぐらい失敗するかもと思っていました…汗)

 今回体験した内容は普段している仕事のほんの一部で、飼育員はほかにも様々な仕事に明け暮れています。このイベントをきっかけに、飼育員の仕事、更には動物園、そこで過ごす動物たちにも興味を持っていただけたらとても嬉しいです。

 さて、今後も参加型イベントを企画しているので、気になる方は是非ホームページをチェックしてみて下さい♪また一緒にイベントが出来る日を楽しみにしています!!

2021年4月27日

新作フィーダー!!

2021年4月24日

動物園でよく聞く、フィーダーとはなんだろう?

皆さんはフィーダーという言葉をご存じですか?

フィーダーとは簡単に説明するとエサ入れのことで、野生と違いすぐに食べてしまいがちな毎日の動物たちのごはんを時間をかけて食べてもらったり、少しでも考えて食べてもらうことで退屈な時間を減らしたり、動物本来の行動を引き出すために役立つ物です。

フィーダーについてご覧になりたい方は、以前のブログや他の飼育員が詳しく説明をしていますのでそちらをご確認ください。

→  (1)仕掛けだらけの動物園  (2)屠体給餌ってなに?

今回のブログはツキノワグマで現在使用している、フィーダー制作の裏側をちょっぴりご紹介したいと思います!


構想!目的!!試行!!!制作!!!!そして、反省も・・・

一言に動物園のフィーダーと言っても、ゾウのように大きな動物から、手のひらにサイズの小さなサルまで色んな大きさの動物がいるため、大きさや、形も様々。

フィーダーを製作するときに個人的に考えているのが構想・目的設定・試行・制作・反省です。

(1)構想  まずはその動物がどのように使うかイメージをします。

ツキノワグマは力も強く、二本足で立ちあがることも出来るため頑丈な材料が必要になることが考えられます。

壊されないための材料は何か?動物に対する安全面は大丈夫か?脱柵にはつながらないか?考えることがたくさんあります。

そのうえで「こんな形のフィーダーを作ろうか」と決定します。


(2)目的設定  どんな行動を引きだしたいか?どのくらい採食時間を延長できるか?
今回のフィーダーは野生のツキノワグマが木を揺すってドングリや、木の実を落とす行動が飼育下でも再現できたら、という目的のもと製作をスタートしました。

高い木がない当園のクマ放飼場において、新たな採食行動が増えたらいいなとも思っていました。


(3)試行  すぐに設置できるわけではありません。
動物の中には突然新しい物が設置されると怖がったり、設置できたとしてもすぐに壊してしまう可能性や、そのせいでけがをしてしまう恐れももあります。
徐々に慣れるようにしてみたり、耐久テストを何度も行う必要があります。


テスト1   テスト2

耐久テストのため、軸となる塩ビパイプだけを10日間ほど設置しました。

新しいものをみたべべ♀は体をスリスリ。怖がってはいない様子でした。


設置

その後、鉄パイプを設置。クマの力で倒されてないか不安でしたが、これも無事クリア。

倒れても観覧側のガラスに当たらない長さ、クマが上って脱柵しない太さなど、色々と想定もしました。



(4)製作 実際に作ってみる!

鉄パイプの上部に亀甲の金網を傘状にしたものを取り付け、揺すると多少動くあそびを設けたりしました。

つけては取り、つけては取り…作ってみると思うよう様にはいかないもので、その度微調整を行います。

実際に今回作ってみたものもイメージよりかなり不格好なものになってしまいましたが…

無事に完成!!!

設置2   設置3



(5)反省 実際にツキノワグマが使ってみて、使用感をみて反省します。

今回のフィーダーは前述したように野生のツキノワグマが木を揺らしてドングリや木の実を採る行動を再現しようと考えました。

ナオ♂は初日こそ10分程かかり使い方を試行錯誤していたものの、狙い通り揺らして上部に設置したニンジンやリンゴを落として食べることができました。

一方、べべ♀は上部のエサに気づき揺らす行動をしたものの、なかなかうまくいかずあきらめてしまいました…

ナオはまだ若く、色々なものに興味を示して行動してくれますが、クマの中では高齢にあたるべべには少し難易度が高かったかな・・・と反省点が見えてきました。

今後反省点を活かして改良、また新しい物を作るの参考にしていきたいと思います。

ナオ♂ 初日の様子

使用1

(動画をスクリーンショットしているためテロップが入っています。見づらくてすみません。)

初日は使い方が分からず試行錯誤するナオ♂。木に登って採ろうとする…が、届かない高さに計算済み!

意地悪のように思いますが、ナオ自身に考えてもらうエンリッチメントでもあります。

使用2

ゆさゆさ、と揺すり始めましたが、最初はうまくいきません。

使用4

あきらめて使い慣れたヘイボール(ボールフィーダー)の方へいってしまいました。

頑張れ!と心の中で祈っていると…再度戻ってきて

落ちた  落ちた2

おっ!うまく使えた!やった!

イメージとはだいぶ違う形になってしまいましたが、想定していた行動をしてくれてとても嬉しく思いました。

動画をご覧になりたい方は 公式Twitter等をご確認ください。→ 公式Twitter(新しいウインドウが開きます)

最後に

色々と偉そうに書いてきましたが、フィーダーの制作なかなかうまくいかず、作っては改良、作っては改良の繰り返しです。

飼育員が試行錯誤しながら、動物ごとに合わせたものにしていくのでうまくいかないこともあります。

次回、動物園に遊びに行った際にはぜひどんなフィーダーがあるか確認してみてください。

その動物がどのように使うか、どんな行動をとるか見るのも面白いと思います。

ちなみに今回のフィーダーの名前は使っている様子が私の出身地の名物花火に似ていることから「三河手筒1号」と命名しました。

(構えた様子や、セットしたニンジンが火花が散っているように見えてきます。)

ぜひ、かみね動物園にお越しいただき目の前で見ていただければと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

手筒   手筒  手筒2

ちなみに手筒花火は結構な苦行…でも久しぶりやってみたいなと思いました。(クマ担当)

2021年4月24日

食べたのは誰?

2021年4月18日

ある動物の食べ方を紹介します。

リンゴ

りんごです。輪切りにしました。

リンゴ食べた後

次の日。果肉の部分だけこそげ落とすように食べられています。

バナナ

バナナです。

バナナ食べた後

次の日。見事に皮だけ残されています。

キウイ

キウイです。

消防ホースの上にキウイ

こんな風に消防ホースの上に置いておくと・・・

キウイ食べた後

次の日。中心部分は残して外側だけきれいに食べています。
真ん中は酸っぱかったのでしょうか?

さて、こんな食べ方をするのは一体誰でしょう。

バナナ食べている

正解はフクロモモンガでした。

彼らは果物などの甘いものが大好き!でも与えると皮だけは上手に残します。
野生下でも果実や花の蜜など舐めているそうです。

コオロギ食べている
   <夢中でコオロギ食べてます>

ちなみにコオロギなどの昆虫も大好きです。
現在ははちゅウるい館で暮らしているフクロモモンガの「モモノスケ♂」。

夜行性のため皆様には寝ている姿しかお見せできないのですが、14時前後にごはんをあげることが多いのでその時間は起きてくれます。暗視カメラで夜間の様子も撮影しています。活動的な夜の様子もいずれ皆様にお伝えしたいなと考えています。

大きな目と耳の可愛らしい姿を見にぜひいらして下さい。

(飼育員 朝型になったいのうえ)

2021年4月18日

カピバラの緑化計画

2021年4月7日

緑化計画につき、カピバラの立ち入り禁止!

今年もこの季節がやってきました。

カピバラのグランドを緑地化のために一部封鎖して種を蒔きました。

          封鎖

昨年好評だったイタリアンライグラスという牧草の規模を拡大し、クローバーと半分半分に種を蒔きました!

クローバー イネ科 

   <こちらがクローバーの種>       <こちらがイタリアンライグラスの種>

絨毯が完成し、開放する際はまたHP等でお知らせします。

今年もきれいに緑の絨毯ができるといいな。

緑地 りょくち

                 <以前の様子>

                          雑草との闘いが始まる飼育員 にしの

2021年4月7日

チンパンジーのお引っ越し

2021年4月1日

またまたご報告が遅くなりましたが、3月17日にチンパンジーたちのお引越しが無事に完了しました。

今回はかみね動物園から10歳のゴウが横浜市よこはま動物園ズーラシアへ、ズーラシアからかみね動物園へ9歳のフクが入れ替わる形でお引越しをしました。以前のブログでも書きましが、チンパンジーの女の子は年頃(10歳前後)になると生まれた群れを離れ、他の群れへと移籍すると言われています。

ゴウとマツコとユウ 

(一番右端がゴウ)

フク

(フク)

お引越し当日は朝から緊張を悟られないようにいつも通り振る舞い、ゴウも特に疑う様子もなくいつものハズバンダリートレーニングに応じてくれました。この日は肩に麻酔注射をして眠ってもらい、輸送用の箱に入ってもらう予定でした。ただこの時十分な麻酔量が入らずフラフラと眠りそうで眠らない状態だっため、麻酔銃をつかって完全に眠ってもらいました。

輸送箱に入ってからはすぐに目が覚め不安そうではありましたが落ち着いていました。トラックに乗り込み、お土産を持っていざ横浜へ!今回は飼育担当と獣医の2人が一緒についていきました。

トラックへ トラック

(緑色の箱の中にゴウがいます)

10時前に出発し13時にはズーラシアへ無事に到着。ほぼ同時にかみね動物園にもフクがお土産を持って到着しました。

ズーラシアの方のブログにありましたが、ゴウは問題なく輸送箱から寝室へと入ってくれました。こちらが予想していたよりもはるかに落ち着いており、新しい飼育担当者の方とも挨拶をしており安心しました。これからは新しい群れで、新しい世界で、新しい生活を楽しんでもらえれば嬉しい限りです。

ズーラシアにて

(無事にズーラシアの寝室へ)

一方のかみね動物園。フクはトラックから輸送箱を移動させる時に不安のためか声をだしていたとの事でしたが、寝室にはスムーズに入りハンモックにのってリンゴを食べ、お引越しの疲れを癒していました。フクはとてもしっかりした良い子で、こちらもゴウ同様に職員に挨拶をしてくれていました。

フクの搬入 フクハンモック

ゴウもフクも職員も無事に怪我なく、お引越しが完了してほっとしました。

ここからは共に新しい環境、群れでの生活になるため、身体的にも精神的にも疲れてしまうことがあるかもしれません。しっかりケアをしながら向き合っていきたいなと思っています。

次回はフクのかみね動物園での様子をお伝えしたいと思います!

(今年度もチンパンジー担当になれました おおぐり)

2021年4月1日