×
閉じる

staff blogスタッフブログ (スタッフブログ)

仕掛けだらけの動物園

2018年10月22日

 

子供から大人まで、多くの人を魅了する不思議なBOXが誕生しました。

7

ホンシュウジカの展示場前に置いてあります。一体これはなんなんだ。ちょっとのぞいてみましょう。

2 

      [挑戦者求む!]

なんとも挑戦的なBOXですね。遊び方やルールは特に書いていません。ペレットをゲットできたらシカにあげてもいいとのこと。では開けてみましょう!

 3

ムム!仕掛けだらけの迷路がでてきました。中にペレットがありますが、格子があるため指は届きません。ペレットをとるにはどうしよう・・・おっ!よさげな棒があったぞ!これでつついていけばいいんだな!

4  20

         [まずは迷路で手馴らし]                              [意外と難所。クギ地獄]

5 6

 [恐怖の一本橋!落ちたらやりなおし]    [ゴーーール!なんかみたことある・・・?]

数々の難所を乗り越えてなんとかペレットをゲットしました!1つゲットするだけでこの満足感!やっとシカにあげれるね!

18

[みんなであれこれ言いながらクリア!いえーい!]

実はこれ、見た目に反してかなり難しく技術と集中力を要します。ペレット1つゲットするのに何十分とかかったり、結局取れずじまいだったりとかなり意地悪なBOXです。作成者の意地悪さがにじみでていますね。ただ、コツをつかんで全部かっさらっていく子もたまにいます(笑)。とにかくみなさんの滞在時間が長いこと長いこと。作成者の意地とみなさんの意地とのぶつかりあい。シカをみるよりペレットをみてる時間の方が長そうです。

さてここからが本題です。なぜこのようなBOX設置したのでしょう。

動物園にきたときに展示場でこんなものをみたことありませんか?

8 9

10 11

実はこれ全部動物のエサ入れです。ただしちょっと工夫を凝らしたエサ入れなんです。竹筒やブイに小さな穴をあけ、そこに動物が好きなエサを入れて指をいれたり、振ったりしてうまくエサをゲットするタイプや、乾草を格子状の入れ物に入れて引き出してもらうタイプなど他にも色々なタイプのものがあります。大抵のものはその動物の特性に合わせつつ、簡単にはエサを取り出せないようにしています。動物園ではこのようなものを「フィーダー」と呼んでいます。

13 12

  [揺らしてるとたまにエサが落ちる]       [乾草を器用に引き抜くよ]

なんでわざわざ取りにくくするの?いじわるしないで普通にあげればいいじゃんなんて声をよく聞きます。確かに大きなお皿や地面にばらまいてあげると動物も食べやすいし、私たちも手間が少なく楽チンです。しかしそれだとあっという間に食べ終えてしまいます。野生の動物は普段エサを探したり食べることに一日の大半を費やしますが、動物園の動物は楽にエサが手に入る分時間を持て余します。

 30

    [ダブルゲット!大漁だぜ]

動物園という限られたスペースで飼育している以上どうしても飼育環境は単調になりやすく、野生の動物に比べると動物園の動物はヒマになりがちです。そこであえてエサとりにくくすることでエサの時間、つまり動物にとって‘’楽しい時間’’を増やし、ヒマな時間を減らすための取り組みのひとつとしてこんなことをやっています。実際フィーダーからエサを取り出そうと長い時間試行錯誤している姿がよく見られます。

14 15

[竹筒の穴から指でエサをゲットするアライグマと、穴の開いたタッパーの中の魚をとるカワウソ。どちらも手先が器用で、感覚もすばらしい。]

フィーダーによっては体や頭をうまく使わないと取れないものもあるので、運動不足解消や脳トレ?にもいいと思いますし、またゆっくり食べることで体に負担をかけず消化吸収できる面もあります。動物の特性や自然下での行動をうまく利用してもらうものであれば、やる側も見る側も楽しいし、勉強にもなるし、動物の魅力やすごさを知ることができます。こうみるとフィーダーはただのヒマつぶしだけではなく、工夫やアイディア次第で色々な可能性を秘めているわけです。。

16 16

   [チンパンジーは道具を使います]         [おんなじだね!]

こういったことを一応掲示物などで紹介してはいるんですが、なかなか文字や写真だけだとイメージしにくい部分もあると思いますし、人工物なのでなんだこりゃ?となって通り過ぎていく方も多くみられます。ということで今回みなさんが実際に動物気分?になってフィーダーの楽しさを体感できるような装置を作ってみたわけです(もちろんゲットしたペレットは自分では食べないでね)。おかげさまでみなさんがペレット1つぶのために夢中になる姿をたくさんみることができました。

 7 17

                   [集中、集中!]                             [お父さんに任せなさい]

ということで、このBOXを通してなんでエサをとりにくくしているのか、フィーダーを設置する意味や目的をなんとなくでも知ってもらえたら嬉しいです。そしてまだまだ園内に隠された!?フィーダーを探してみてください!

18 25

ちなみに職員にやらせてみたところ、弾き飛ばして近道したり、フーッと息を使ったりとズルばっか(笑)

19

でもそれがダメとはルールに書いてないのでもちろんOKです。フィーダーにもルールはありません!みんなのオリジナル攻略法をみつけてみてね!

(みんなが苦戦しているのを上からニヤニヤ見ています 日野)

2018年10月22日

動物園のシルバーウィーク

2018年10月14日

ちょっと前のことになりますが、シルバーウィークにおこなったイベントについてお伝えします。

9月の半ば、2週に渡っての3連休!夏の猛暑も少し落ち着いてきてまさに動物園日和♪クイズラリーと特別ガイドを行いました。

ガイドは毎日日替わり!6種類の動物について飼育員たちが代わる代わるお話ししました。

しかし、残念ながら初日は雨…

それでもガイドは決行!この日は「国際レッサーパンダデー」にちなんでレッサーパンダ!

今年新たに仲間入りした若いヤマトとユイ、もともと暮らしていたちょっとお年のイチとサクラ。個性豊かな4頭と野生でのレッサーパンダの状況などをお話しながら、ながーい棒の先におやつをつけて実際にあげてもらいました。

レッサーパンダガイド1 レッサーパンダガイド2

2日目はアジアゾウのガイド。

飼育員が色々な秘密道具を持参。朝採れたてのウンチを観察したり、足型と実際に大きさを比べてみたり…

ゾウの大きさをより実感できました!

ゾウガイド1 ゾウガイド2

3日目はワオキツネザルのガイド。

原始的なサルの仲間でお鼻が突き出しているのでイヌのような顔をしているキツネザルの仲間たち。ワオキツネザルの特徴などのお話しの後、手の使い方をみてもらうために棒の先のおやつをつけてあげてもらいました。

ワオキツネザルガイド1 ワオキツネザルガイド2

1週挟んで4日目はクロサイのガイド。

9月の第3土曜日は「世界サイの日」。野生で危機的な状況にあるサイたちの事をもっと知ってもらう日となっています。

マキとメトロの紹介をしつつ、サイってどんな動物?どこに住んでいて、なぜ絶滅が心配されているの?などを担当者からお話ししました。

サイガイド1 サイガイド2

5日目はチンパンジーのガイド。

よく「ゴリラだ」とか「オランウータンだ」と間違えられてしまうチンパンジー。写真でみると間違えられずに答えられるのにどうして本物を見ると間違えてしまうのか…チンパンジーの特徴や生息地についてのお話をしながら器用に使える手を活かして消防ホースを結んだものからエサを取り出したり、ダンボールから取り出すところをみてもらいました。

チンパンジーガイド1 チンパンジーガイド2

6日目はカピバラのガイド。

カピバラのここに注目、クイズ大会を開催しました!人気のカピバラですが意外と(?)知らないことも多く盛り上がりました。

カピバラガイド1 カピバラガイド2

もう一つのイベント、クイズラリーは園内に3箇所のスポットを用意。ラリー用紙を元にクイズを探し出しその場で答えてもらいました。景品交換もあったのですが、ラリー用紙を片手に子供たちが「全部正解だったよ~」「すぐに分かったよ~」などと楽しそうに話してくれてとっても嬉しかったです。一つも写真がないのが何より残念です…

お天気にはそれ程恵まれませんでしたが、たくさんの方に来園して頂きました!

動物園に来た際には動物たちを観るだけでなく、ガイドやイベントに参加してもらえると色々な新しい発見があると思います。動物園の見方が変わるきかっけにもなるかもしれませんので、次に来園した際はぜひ参加してみて下さい!

秋から冬にかけても色々なイベントを企画しておりますので、ぜひぜひ遊びに来てください♪

キリンのように(?)首をながーーくしてお待ちしています!!

(飼育員 おおぐり)

2018年10月14日

リスの健康診断

2018年10月6日

今回のお話しはアメリカアカリスです。

え?どこにいるか分からない?カワウソとアジアゾウの間に獣舎があるんですよ。現在は「はちゅうウるい館」建設のためアジアゾウからの園路が通れず、カピバラエティハウスの端っこのような位置になってしまいました。そんなアメリカアカリスですが今年は8頭の仔リスが生まれました!昨年は繁殖が上手くいかなかったのですが、今年はたくさん!!一気に賑やかな獣舎となりました。

仔リス1 仔リス2

      <巣箱から出たばかりでまだまだ足元がおぼつかない様子>

これだけ増えると、どれがどのリスか分からない生まれたのはオスメスどっち?ちゃんと健康なの?と調べないといけないことがたくさん!!そこでお母さんのお乳ではなく自分でエサをしっかり食べられるようになるのを待って健康診断をすることにしました。

やること・調べることはコチラ!

○個体識別のためにマイクロチップを埋め込む

○性別判定

○健康診断

<個体識別編>

今年生まれではないリスには以前に入れていた物がちゃんと入っているかのチェックもします。

獣舎から連れてきて、麻酔をかけて眠らせます。麻酔にはこのタッパーで作った特製のお部屋を使います。こうすることで暴れずにかけられるし、動物の様子も見られます!

            麻酔

               <タッパー。なんて便利なんだ>

麻酔で眠ったら太目の注射器でマイクロチップを入れます。これにはそれぞれ番号が決まっていて、特別な機械を使うと体の外からでもその番号を知ることができる優れもの!

その番号と生年月日や過去の病歴をセットで記録しておくと、番号を調べたら個体データが出てくるといったように管理します。

<性別判定編>

外見での性別判定は生殖器を見るべし!!

リスやネズミなどはおしっことうんちの穴の距離で判別することができます。オスは離れていて、メスはオスに比べて近いんです。

ちなみに繁殖期になるとオスには立派なタマタマが、メスは乳首が発達します。

      オス メス

                <左がオス、右がメスです>

<健康診断編>

健康診断ではレントゲンを撮ったり、体の状態を見たりします。

レントゲン写真を見ると左側肩の近くにマイクロチップが入っているのが分かりますね。皮膚の下に入れているので日常の動きには問題ありませんよ!

             ほねほね

               <シッポの先までホネホネ>

ちなみにこの小さい体にも立派な指が前足4本、後足5本あります。エサの木の実や枝をしっかりとつかめるように、タコのようなものがついていますね。

前足 後足

              <左が前あしで、右が後ろ足>

その後一週間ほど経過観察。獣医さんの鋭い観察眼で見てもらいます。

<番外編~リフォーム~>

そしてこれを機に獣舎のリホームも行います。枝だけになってしまったものを新しいものと交換。大好きなマテバシイを入れました。

           マテバ

            <網が邪魔で分かりづらいですが。。>

さらに床の所に乾草もどっさり!

          乾草

巣箱の中もきれいに掃除してからっぽにしました。

これにてリフォーム完了です!と、文字で見るとほんの数行ですが、

○中の物を出すための屋根のネジがさびていて動かずカッターで切断

○90センチ四方の狭い中から四方八方に延びた枝を引っ張り出す。その際に網に引っかかりなかなか取り出せない

○やっと終わったと思ったらトンネルをふさいでいたタオルを取り忘れたまま屋根を閉めてしまう痛恨のミス

などなどいろいろあり約一週間ほどかかってしまいました。

現在は11頭で仲良く(?)賑やかに暮らしています。リス舎は2部屋ありトンネルでむすんでいます。片方は「枝葉でモッサリ」がコンセプトで、もう片方は「スッキリ見やすい」をコンセプトにしてみました。

           スッキリ部屋

           <スッキリしすぎ?今後もう少し増やすかも>

はちゅウるい館のオープンが11月18日予定。これができればまたトンネルをリスが通る姿を見てもらえるかなと楽しみです。

        これを読んで少しでもリスを見たいと思った人がいると嬉しい飼育員 にしの

                                 

次の日覗いてみたら乾草がどっさり入っていました!仕事が早い!!

           巣箱

2018年10月6日