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staff blogスタッフブログ (スタッフブログ)

動物園×博物館

2017年10月24日

かみね動物園では9月3日と10日の二日間、市の郷土博物館との共同イベント「ズーハク」を行いました。

第四弾となる今回は「動物博士と縄文人と巡るおもしろガイドツアー」と題して、動物園と博物館の両施設を回りました。

ところがどっこい!もちろん普通にガイドをしながら歩いていくツアーではございません!超体験型ガイドツアーです。

そんな、オリジナリティあふれるイベントの様子をご覧ください。

その前に、登場人物の御紹介!いかにも怪しい三人組ですが、みんな体張ってます!

ガイド

 <左から縄文人・動物博士・遺跡博士>


今回は縄文人の食事をテーマにみんなでシカ狩り体験を行いました。

まずは、シカを狩るには道具が必要です。園内に散らばった道具カードを集めて弓矢と槍を作りました。

遺跡博士がそれぞれの材料や道具に解説を加えていきます。

材料集め 弓矢

次にシカを捕まえるために園内を歩きながら痕跡を探していきます。

落ちている角や食痕などに動物博士が解説を加えていきます。

角 食痕

痕跡をたどっていくと・・・。ついにシカを発見!

いよいよシカを仕留めます!縄文人が集団で狩りをしていたように、みんなで襲い掛かります!

狩り 狩り

大量大量!仕留めたシカを持って、みんなで縄文人の家に帰ります。

その道中本物のシカを見たり、ヘビの抜け殻を発見したり、木の実を拾ったりと色々なイベントが起こりました。

シカ シカ

ヘビ 木の実

最後は縄文人の家(博物館)でシカを調理します。

黒曜石の包丁で肉を切ったり、木の実を石器で割ったりしました。

他にも、動物の角やヘビ、土器、石器などを自由に触ってもらいました。

包丁 木の実

角 ヘビ

そんなこんなで、約一時間の体験ツアーとなりましたが、みなさま大満足の様子でした。

なにより運営しているスタッフもすごく楽しいイベントとなりました。

当園には「楽しく入って学んで出る」というモットーがありますが、博物館も動物園も同じだと思います。

博物館は硬くて難しい、動物園は遊ぶ場所というイメージがどうしてもついてまわりますが、ズーハクを通して少しでも両施設のイメージが変わってくれればと願っています。ズーハク第五弾をお楽しみに!

集合写真

参加していただいたみなさま、タイムマシンに乗って駆けつけてくれた縄文人ありがとうございました!

遺跡博士と同期入所の動物博士(中本)

縄文人 

 <動物園と博物館の新たな未来へ!!>

2017年10月24日

カボチャ大王VSさわ

2017年10月23日

こんにちは。猛獣担当です。
実は悩みがあります・・・
さわゴロゴロ

悩みの種はこの仔。トラの「さわ」です。

さわ  近すぎる!
  <お行儀良く台に乗っています>        <朝のご挨拶。近すぎる>
朝のさわ。彼女は朝外に出て行くときよほど興味のあるものが展示場にセットされていないと
積極的に出て行ってくれないのです。
そのため、ブイを設置したり空きプラケースを置いてみたり、肉を隠したり、スパイスをまいたり、大きな枝葉を吊るしてみたり・・・。
あの手この手で外に出たくなるような仕掛けを施しています。
エンリッチメントのしがいがある個体なのですが、毎日考えているとネタも尽きそうなのが悩みです。
そんな私に救世主!!
カボチャ大王登場

カボチャ大王です。
「フハハハハ我輩の手にかかればトラなぞ1秒で虜だわ」
痛んでしまってハロウィン本番まで持たないというカボチャを引き取って、私が生みだしました。
お願い大王様!!

高みへ

「フハハハ高みからトラを待つわ」
18kgある大王をえっちらおっちら運びました。

口の中に肉

「我輩の口の中に何を入れた!?」
お肉を口の中に入れて準備OK。さあ、さわは出てくれるかなー?

匂いを嗅ぐ

扉を開けてすぐ飛び出していきました。
飛び出した瞬間の写真は早すぎて無し(笑)
ふんふんふん匂いを嗅いでいます。

パンチ パンチパンチ

てい!ていてい!

顔を突っ込む

顔を突っ込んで・・・

お肉ゲット

お肉ゲット!

丸太の後ろに隠れる

かと思いきや突然丸太の後ろに隠れて

襲いかかる!

背後から一気に襲いかかる!!
この行動は少し驚きました。野生のトラが獲物を狩る時にとる行動そっくりです。
なぜ突然隠れたのかは不明ですが、この話を猫を飼っている獣医に話したら「ウチでもやりますよ~」との事。イエネコでもスイッチが入るとやるんですね。野性の本能が目覚める、というやつなのでしょうか。
その後カボチャ大王はひっくり返り・・・

パッカーン

あーーーれーーー。パッカーン!

ぐちゃぐちゃ

ぐっちゃぐちゃ

かじる!

ガジッ

さわアップ

そんなに美味しくなかったわ(と、言ってるように見える)
その後も思い出したときに遊ぶ、という感じで1日中楽しんでくれたようです。
ありがとうカボチャ大王!!

カボチャ大王アップ

「これからもトラのために楽しい仕掛けを作るのじゃ」
御言葉、ありがたく頂戴し励む所存にございます~。

(飼育員 トリックオアいのうえ)

 

2017年10月23日

ウミボウズ便り

2017年10月15日

 
みなさん、海は好きですか?

うみ

 

僕は大好きです。
週に6~7回は海に行くぐらい好きです。
なぜそんなに海が好きなのか
海に行くと毎回色々な発見があるからです。
そんな驚きと面白さが僕を海へと駆り立てます。

 

「ぼくらのうみ」へようこそ!

ぼくらのうみ

どうぶつ資料館の片隅にある水槽では、日立の海でみることのできる生き物を展示しています。2016年夏に行った「身近な生き物甲子園in日立」から殿堂入り?(笑)して今も続けています。

魚集合

これらぜーんぶその辺りの海で見られる生き物たちです!

シマハゼ  ナベカ

  <磯場でよくみるアカオビシマハゼ>    <岩場をヒュンヒュン移動するナベカ>

 ヒガンフグ  タコ

  <潜水艦みたいな動き。ヒガンフグ>       <割とその辺にいるマダコ>

他にも体の長いギンポ、砂の中で眠るクサフグ、ジーと上をみて何かを狙うソイやメバルなど、個性豊かな生き物が海にはたくさんいるんですよ!コツをつかめばみなさんも堤防や磯場でみつけることができます。

 特におすすめなのはヤドカリ!見ていて飽きません。
んーこの貝は空家かな?とはさみで貝をクルクル回し、気に入ると引越しをはじめます。優良物件を探してバトルしたり、エサをもって殻にこもるものもいます。
しかも最初はどれもおんなじに見えたヤドカリも、よくみてみると触覚が赤いものと白黒チェックのものがいたり、脚がシマシマだったり、毛がいっぱい生えているものもいます。どれも調べてみると少しずつ暮らしが違ったり、住む貝が決まっているみたいです。ほぉーヤドカリも奥が深い!
体のつくりや行動をゆっくり観察できるのは水槽ならではですね!

ヤドカリ

<左と奥はケアシホンヤドカリ、右はホンヤドカリ、どっちもよく見かけるよ!>

 

 もし「ぼくらのうみ」をみて、気づいたことや質問・感想があれば、ぜひ「うみのおと」にたくさん書いて下さい!

うみのおと

    <祝!3冊目突破!>

 こうやってコメントを残していただけると、みなさんの質問に答えることができるプラス、みなさんがこの水槽をみてどんなことを感じたのか知ることも出来ますし、 なにせ僕らにとって大きな励みになります。もちろんコメントに対し返信しますので、また遊びに来たときに見返してみてくださいね。毎日このノートをみるのが朝一番の楽しみです。

ノート1

<みんな自由で楽しい。お返事の赤文字も多いです>

 

 細々と片隅でやっていますが、着々と水槽ファンの方も増えてきているように感じます。僕らも最初は何も知らないところから(遊び半分で笑)初めたのですが、この一年で海に関して色々なことを学び、たくさんの生き物と出会いました。海に行くと毎回ひとつは新しい発見をするのでチョー楽しー!みなさんともこの面白さを共有できたらサイコーですし、また少しでも地元の自然に興味をもっていただけたら嬉しい限りです。
「ぼくらのうみ」をみたあとは実際に海へ遊びに行ってみてください!お子さんにとっても、大人にとっても刺激になること間違いありません!

 まだまだこれからもパワーアップしていく予定なので、動物園を回った後の休憩がてら、ぜひゆっくり座って水槽を眺めてみてください!
ぼくらのうみにてお待ちしております。

海担当

ぼくらのうみ担当 ウミボウズより(右)

2017年10月15日

頭の中がピンク色~2017~

2017年10月14日

フラミンゴ雛 フラミンゴ雛
     <うまれて2日目>      <10月13日撮影:グレーのもこもこになりました>

現在、絶賛自然育雛(人が介さず親がきちんと雛を育てること)中のチリーフラミンゴ。
もう大分大きくなりました~。
2014年に繁殖して以来3年ぶりの誕生です。
今年は今までの繁殖とは一味違っています。
昨年の様子 今年の様子
     <2014年の様子>              <今年の様子>
っていつもと同じじゃーんと、思ったそこのあなた。
見た目は同じですがちょっっとだけ考えてるんです。

足環 拡大
    <黄色い丸の中を見てね>             <拡大>

2014年と違うところ。それはフラミンゴたちについている足環。番号が振られています。
足環をつける様子はこちらのブログをご覧下さい。

www.city.hitachi.lg.jp/zoo/blog/staff/inoue/p041342.html(新しいウインドウが開きます)

当園のフラミンゴはその個体がオスなのかメスなのか、いつ生まれたのか、親はだれなのか分からないことばかりだったので、足に番号をつけて個体識別してから茨城大学工学部の皆様に協力していただき雌雄判別を行いました。

研究室にお邪魔します
<職員も研究室で雌雄判別の勉強させて頂きました>

羽毛から遺伝子を採取して雌雄判別を行ったのですが、この時それぞれの個体の血縁関係も調べていただきました。その結果!!かみね動物園のフラミンゴは大きく分けて7つのグループに分かれることが判明。

つまり同じグループに属する個体同士では血縁が近くなってしまうので違うグループ同士て掛け合わせたほうが今後群れを維持していくのに有利なんです。

メモ用紙
   <営巣場所とペアのメモ書き>

そこで、今年は卵を産んだペアの番号を調べました。
今年は全部で12ペアが産み、その内2ペアが同じグループ同士でした。
このペアは卵を抱かせておくと血の濃い雛が生まれてくるかもしれません。
そこで擬卵といって石膏で作った偽物の卵とすり替えてしまいました。
たまに偽物と気付かれて巣から落とされるのですが、今回は2ペアとも気付かず温めてくれました。
気が済むまで抱いてもらい、卵を抱くのをやめたところで擬卵も取り上げます。

実は擬卵です
 <中央に見えてる卵、実は偽物です>

また、今年はフラミンゴの増えすぎを防ぐために繁殖制限を行いました。
当園のフラミンゴは全部で51羽います。
また、平均寿命は50歳くらいで長生きをする鳥でもあります。
2014年に繁殖した際は10羽と一気に増えたのですが、飼育スペースも限られているので今後繁殖させる際はこちらで生まれる雛の数をコントロールできると良いなと思っていました。
そこで今年は孵化させる雛の数を5~6羽にしようと決め、早い段階で擬卵に切り替えたペアも数組います。おかげで今年は殖えすぎることもなく5羽が孵化して現在すくすくと育っています。

えさやり
     <お待たせしました>

フラミンゴたちの気が散るため餌やりも中止していましたが、ようやく再開です。
彼らが不思議な形の嘴をつかって餌を食べる様子をじっくり観察してください。

ペアのメモ書き

余談ですが、当園のフラミンゴには今年生まれた雛以外全員名前がついています。
今年は観察する限り12ペアが営巣しました。

ショコラ(オス)とかぼす(メス)「和と洋のコラボだ」
もずく(オス)とこんぶ(メス)「海藻ペア」 
つぶあん(オス)としろあん(メス)「大福食べたくなってきた」

密かに楽しんでいる担当者なのでした。

 

(飼育員 ちょっと難しい話でごめんなさいのうえ)

2017年10月14日

サイパンデー!

2017年10月11日

 

9月は動物にちなんだ記念日が目白押しでした。

 

9月の第3土曜日は国際レッサーパンダデー      レッサーパンダ
※レッサーパンダの保全活動を行っているRed Panda Networkがその保全活動の必要性や野生での現状を定めてもらう日に定めた日

9月22日は世界サイの日                サイ
※WWF南アフリカが絶滅の危機に瀕するサイの現状について知ってもらうために定めた日

 

ということで、レッサーパンダとクロサイを飼育するかみね動物園では来園者の皆さんにこの2種の動物についてより深く知っていただけるようにイベントを開催しました。

その名もサイパンデー!!!

 

国際レッサーパンダデーイベントでは、9月16日に特別ガイドを行いました。   

かみね動物園で暮らしているイチ(♂)とさくら(♀)の紹介から始まり、

レッサーパンダが何を食べるのか、どこに住んでいるのか、お腹の色の秘密などを

クイズ混じりでお話しました。

                れっさーガイド

         (レッサーパンダがどこに住んでいるか知ってる人~??)

また、その後に限定10組ではありますがレッサーパンダにリンゴをあげてもらいました。

               れっさーエサあげ

              (オスのイチが食べに来ました)

普段から人気のレッサーパンダですが、その生態や野生での現状を知らない方も多いようで

へぇー、そうなんだというような声もちらほら。

これらのお話やエサあげ体験で、レッサーパンダについて今まで以上に興味を持っていただけたのではないかと思います。

また、これをきっかけにもっとレッサーパンダについて知りたい!と思っていただければ嬉しいかぎりです。

 

続きまして、世界サイの日のイベントでは16日から23日の1週間はサイに葉っぱをあげよう体験を

23日には特別ガイドも行いました。

サイに葉っぱをあげよう体験では、普段は入れないサイの運動場からマテバシイという木の葉っぱを皆さんからサイにあげてもらいました。

いつもより間近でサイを観察しながらだったので、新しい発見があったのではないでしょうか。

                サイパンデーエサやり

                  (クロサイが目の前に!大迫力です)

そのあと、サイの現状についてや、なぜ野生でのサイの数がへっているのか・サイの角が何で出来ているのかといった話を聞きながら、なぜ世界サイの日が出来たのかを知っていただきました。

また、特別ガイドではサイは何種類いるのか、何を食べているのか、どういう場所に住んでいるのかといったサイの生態などにまつわる話をしたあとで復習クイズを行いました。

     サイガイド          サイガイド2

 (サイの角は髪の毛と同じ成分で出来てます)     (サイは何種類いるでしょうか?)

意外と、難しい内容もありましたが皆さんみごと大正解!ペロペロキャンディーGET!

最後は、「サイの角を使われているものを使うなら、自分の爪の垢を煎じて使おう!」という飼育員の言葉で世界サイの日イベントは幕を閉じました。                           (え?なんで爪の垢??と思った皆さん、ぜひ動物園で飼育員に聞いてみてください!)

そんなイベントがあったの?参加したかったよ~…と思ったあなた!

安心してください!まだまだかみね動物園のサイパンデーは続きます!

実は、キリン舎横掲示板にサイパンデーの一環としてクロサイ・レッサーパンダについての企画展を行っております!

               掲示板

         (サイとレッサーパンダについて掲示されています)

ちょっとだけ、企画展の内容を見てみましょう!

        サイパンデー説明      実物大図解   

        レッサーパンダの七不思議      サイ家系図

なにやら、気になる内容がたくさん!

ぜひ、細かい内容は動物園で確かめてください!

年末まで企画展は行っています!

2017年10月11日