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staff blogスタッフブログ (スタッフブログ)

動物の体温測定

2013年7月31日

夏休みの自由研究で、「動物の体温の測り方を教えてください」と、お問い合わせをいただきました。
実は、あまり動物の体温を測ったりすることはありませんが、夏休み前からお願いされたこともあり、子どもたちの意欲に応え、せっかくならばと実際に測ってみることとなりました。

小学3年生4人組の写真
小学3年生4人組。ようこそかみね動物園へ。

事前に、体温の測定方法や、体温など理由も考えながら予想してきてくれました。

まずは、ウサギから測定開始。ウサギの体温は38度から39.6度と言われていますが、実際はどうだったかな?答えはブログの最後のほうにあります。

うさぎの体温測定の様子
ウサギの測定中。

測定方法や結果を熱心に記録します。

測定方法や結果を記録する様子
きちんとワークシートも作ってきてくれました。

獣医と協力して、いろいろな動物の体温を測っていきます。
ニワトリは40度から43度とヒトよりも高く、41度でも平熱です。40度以上の結果が出れば、ほぼ正確に測れているはず。その結果は…。

にわとりの体温測定の様子
本当はフラミンゴで測りたかったけど…。ニワトリで我慢してもらいました。

ニホンザルはヒトと同じくらいの体温です。でも赤ちゃんだからちょっと高めかな?

サルの体温測定の様子
こちらも本当はリスザルが…。ニホンザルの赤ちゃんで許してね。

何のためらいもなくニシキヘビの体温を測り始める当園の獣医にほかのスタッフもちょっとびっくり。
ヘビはご存じのとおり変温動物(最近は外温動物と呼ぶこともあるようです)。外気温に左右され、外気温より若干高い程度と習ったはずですが…。

ヘビの体温測定の様子
動物園初?ニシキヘビの体温測定。

ゾウの体温もほぼヒトと同じで36度から37度です。ちょっと具合が悪そうだなというときに、当園でも測ったりしています。
ゾウの場合は体ではなく排出されたあるもので測ります。

ゾウの体温測定の様子
これはゾウの体温を測った時の写真。さて、何でゾウの体温を測っているでしょうか?

体温測定の後は質問タイム。たくさんの質問が出てきました。

ゾウの前で記念撮影
最後はゾウの前で記念撮影。パチリ。

立派な自由研究が出来上がるといいですね。
思い出に残る自由研究になれば、スタッフ一同もとてもうれしく思います。

測定結果発表

  • ウサギ 3羽計測。平均38度
  • ニワトリ 2羽計測。平均40度
  • ニホンザル 2頭計測。平均37度
  • ニシキヘビ 2匹(ビルマニシキヘビ、ボールニシキヘビ各1匹)計測。平均28度
  • ゾウ ゾウはご想像のとおりウンチで測定しますが、タイミングが悪く、うまく排便がありませんでした。残念。(測定したものはすでに冷えていました)

(補足)メモを取っていなかったため、しっかり記録をしていた子どもたちの結果とは若干異なると思いますが、おおむね上記のような結果だったと思います。正確な情報が伝えられずすいません。

自由研究などの対応について

かみね動物園では、自由研究に限らず、動物や動物園に対するお問い合わせは、随時受付しております。しかしながら、通常の飼育業務や管理運営業務がありますので、飼育員・獣医へのインタビューや解説などは全てのご希望にお答えすることは非常に難しいのが現状です。ご理解をいただければ幸いです。
また、お聞きになりたいことがあれば、事前に電話・メール等で質問事項や日程調整等をお願いします。

2013年7月31日

新キリン舎建設中 その2

2013年7月28日

キリン舎の建設工事 第2週目です。
新キリン舎は来春完成の予定で、工事の進捗状況はブログでお伝えしていきます。
みなさん新しいキリン舎をご期待下さい。

今週の工事

  • 既存壁の撤去(新キリン舎建設側)。
  • 樹木伐採。
  • 既設水道管撤去。

新キリン舎を建設するため、既存のコンクリート製の壁を撤去していきます。

壁撤去の様子
大きなはさみで切断?。重機パワー恐るべし。

グラウンド内の大樹も残念ながら撤去します。伐採した樹木も有効活用する予定です。内容は現在検討中。

樹木伐採の様子
大きな2本の木を伐採。ほかの獣舎へ移設予定です。

建設予定地に水道管が埋設されていたので、それも撤去して迂回させます。
不要となるものを全て撤去し、本格的な工事に備えます。

来週の工事

  • 鉄板の敷設。
  • 現場事務所の設置。
  • 試験抗・本坑打設。

お知らせ

平成25年7月29日(月曜日)、30日(火曜日)は鉄板等の資材を搬入するため、

  1. カバさんハウス脇
  2. カバ舎裏側
  3. シマウマ舎脇
  4. キリン舎

へと大型トラックが走行します。ガードマンを配置し安全には細心の注意を払いますが、お客様のご理解ご協力をお願いいたします。

2013年7月28日

新キリン舎建設中 その1

2013年7月19日

いよいよ新しいキリン舎の工事が始まりました。
新キリン舎は来春完成の予定で、工事の進捗状況はブログでお伝えしていきます。
みなさん新しいキリン舎をご期待下さい。

今週の工事

仮囲いの設置

平成25年7月16日(火曜日) 新キリン舎の工事開始です。防犯や安全、防塵、遮風、遮音などのため工事現場と外部を仕切る、仮囲いを設置します。
通常、2メートルあれば十分な高さですが、お隣はキリンさんなので、キリン側は、3メートルの仮囲いを設置しました。

仮囲いの写真
キリン側は3メートル、そのほかは2メートルの仮囲いを設置します。

当園のキリンは繊細?神経質?で大きな音や光などに敏感です。工事期間中はどうしても音の発生は避けられません。「工事中の展示はできないかも…」と思っていましたが、お客さんのことを考えるとキリンが見られないのはやっぱりさびしい。出来るかぎり展示を続け、せっかくなら「おやつタイム」も。となって、急きょ仮囲いの設計変更。工事スペースを縮小しました。

仮囲いの写真2
ふれあいデッキが利用できるよう工事スペースを縮小。これでおやつタイムもOK。

抜けはないか何回も検討を重ねていても、どうしても抜け落ちてしまうことが…。工事直前に気付いたのがキリンの水飲み場。これもまた急きょお願いして作ってもらいました。

水飲み場の写真
簡易的ですが必要十分。

来週の工事

  • 既存壁の撤去(新キリン舎建設側)。
  • 現場事務所の設置。

2013年7月19日

暑い日は氷

2013年7月18日

毎日、毎日暑い日が続きますね。
動物園の職員たちはまだ7月なのに全員真っ黒に日焼け中です…

そしてもともと黒いこの方たち…

ヨウの写真

そうチンパンジー。

寒いのより暑いのが得意なチンパンジー達も最近は風通しの良いタワーや木陰で休んでいる事が多いです。

そんなチンパンジー達には毎年夏限定のお楽しみがあります。
それはこちら

フルーツ入りの氷の写真

細かく切ったフルーツ入りの氷です。おいしそう。

かみね動物園にきて初めて夏をむかえる「ナナ」

ナナの写真

「これ何だ??」といった様子で覗きこみます。

氷を食べるナナの写真

「うん。冷たくておいしい。」

こちらも初めて氷を見るリョウマ君とお母さんのマツコ。

マツコとリョウマの写真1

マツコは両手に持ってしっかり確保。

マツコの持つ氷が気になって仕方ないリョウマ。しかし絶対にあげようとしないマツコ…
「お腹を冷やしちゃうから…」という親心では残念ながらないと思われます…

マツコとリョウマの写真2

それなーに?

マツコとリョウマの写真3

それなーにー??

リョウマのしつこい追及から逃れ、一人落ち着いて氷を食べるマツコ

氷を食べるマツコの写真

「は~、おいしい。」

氷を食べるユウの写真
ユウ
氷を食べるゴヒチの写真
ゴヒチ

ゴウも大人達に交じって必死に氷を確保。

氷を食べるゴウの写真1

大きい氷を2個ゲット。

氷を食べるゴウの写真2

体の小さなゴウは食べるのに少し時間がかかるようで、大人達が食べ終わった後も一人で自慢げに食べていました。

氷を食べるゴウの写真3

「暑い日はこれだね。」

(チンパンジー担当 大栗)

2013年7月18日

嗚呼、アフリカよ(その1)

2013年7月14日

つくばさんにて

先日、筑波山に登りに行きました。
写真は道のわきにあった岩。
ただの岩ですが枯葉やつるをたてがみ、岩の部分を顔に見立ててください。
ライオンに見えませんか?

つくばさんにて

ほら、もうライオンにしか見えない。
猛暑で朦朧とした頭でしたがこの時だけは覚醒して写真を撮りまくりましたね。
自然が織り出すアートです。

何の変哲もない岩だって見方を変えればライオンに。
一つの事象を色んな方面から見ると別のものが見えてくるのです。

例えば「野生動物を絶滅の危機から救う」という事。
よく野生動物の数が減る原因として環境問題や生息地の開発が挙げられていますが、ちょっとちがう角度から見てみましょう。

TICAD

先月、神奈川県は横浜で行われていた「TICAD]
アフリカ開発会議の略称です。

この会議では日本とアフリカ諸国が協力し合って互いに経済を発展させていくにはとか
貧困や飢餓で苦しむアフリカの人々に日本はどんな支援ができるか等、話し合われました。

私が飼育担当するエリアはライオンやキリンなどアフリカに住む動物がたくさんいます。
けれど私はアフリカに行った事はありません。はるかかなたの国・・・なイメージです。

キリンの写真

アフリカに行った事は無いけれどアフリカに生息する動物は動物園にたくさんいます。
ライオン、キリン、クロサイ、カバ、シマウマ、チンパンジー・・・

めとろ(カバの写真)

中には絶滅の危機に瀕する動物もいます。
クロサイは角を狙った密猟が現在も行われています。
工芸品や漢方薬として高値で売れるためです。
角を切り取られたほとんどのサイは重傷を負い死んでしまいます。

みつりょうしゃとれんじゃー

動物が現地のレンジャー(監視員)により密猟者から守られている地域もあります。
しかし、昨今レンジャーも密猟者により殺されてしまう事件が相次いで起きています。
動物を守るため国を挙げて兵隊をつけているところもあります、その為には莫大なお金が必要です。貧困や飢餓で苦しむ人を多く抱えるアフリカ諸国で全ての国がそれを行うのはとても難しいのです。

みつりょうしゃ

そもそも密猟者達もアフリカに住む人々です。仕事が無く、お金が手に入らないため密猟を行うのです。
アフリカの動物を絶滅の危機から救うためにはまずそこに住む人々の生活が最低限保障されている事が条件です。

自分達が明日ごはんが食べられるかどうか分からないのに、野生動物のことまで考えろなんて難しい話ですよね・・・。

えすこ(絵)

では、遠く離れた国「日本」の私たちにどう関係しているのか?
動物たちを守るためにはどうしたら良いのか?
それはまた次回書きます。

(飼育員 かわそえ)

2013年7月14日

チンパンジーと七夕

2013年7月8日

昨日は七夕でしたね。
短冊にお願いごとは書きましたか?天の川は見られましたか??

動物園では七夕の雰囲気をチンパンジー達にも味わってもらおうと、展示場に大きな、大きな竹を取り付けてみました。

竹の写真
ドドーン。

どうでしょう。雰囲気でてますか?

そして、チンパンジー達の反応はというと…

まずは「ナナ」。

ナナの写真

竹というより結んだ番線(太い針金のようなもの)を気にする様子…しばらくいじっていました…

続いて「ゴウ」。

ゴウの写真1

「ナナ」と同じ態勢でやはり番線を気にします…
二人続けてちょっと予想と違う反応…

気を取り直して「ヨウ」の場合。

ヨウの写真

やっと葉っぱの部分を気にし始めました。

「マツコ」は葉っぱをいじったりと良い反応です。

マツコの写真

写真では分かりにくいですがお腹にくっついている「リョウマ」も興味津々の様子。

「ユウ」は気の小さい性格全開で最初は近づこうとせず…

ユウの写真

それでも見慣れてくると近くに来て恐る恐る葉っぱをいじっていました。

そしてリーダー(アルファー)の「ゴヒチ」はさすがです。

ゴヒチの写真1

まずはじっくり観察…

すると…

ゴヒチの写真2

んっ?葉っぱを折ってお尻に敷き始めました。

ゴヒチの写真3

チンパンジーは木の枝や葉っぱを使って寝床となる「ネスト」を作ります。

ゴヒチの写真4

「ゴヒチ」は竹の葉、枝を使って一心不乱にネスト作りに励みます。
右からはその様子を伺う「リョウマ」の姿も…「お父さん何してるの?」

ゴヒチの写真5

完成したのか気持ち良さそうに横になり、どこか満足気な様子。
喜んでくれて良かった。

「ゴヒチ」がネストを作っているのを見て安心したのか、今度は「リョウマ」が小さな体を活かして枝にぶら下がり遊び始めました。

リョウマの写真1

恐怖心がないのか細い枝をどんどん登っていきます。

リョウマの写真2

竹がしなってきても気にしません。

そんな「リョウマ」の姿を見守る「マツコ」と、番線に飽きたのか一緒に遊びに来た「ゴウ」

リョウマの写真3

緑いっぱいで楽しそう。

「ゴウ」は竹を揺らしたり、葉っぱをちぎったり、豪快です。

ゴウの写真2

子供たち二人は楽しそうに竹で遊んでいました。

ゴウとリョウマの写真

満面の笑み。

チンパンジー達の反応はそれぞれでしたが、少しは七夕の雰囲気が味わえたかな?

動物園では平成25年7月6、7日で「七夕まつり」を行い、たくさんの方の願い事が叶いました。
平成26年も皆さまにとって、チンパンジーにとって楽しい七夕がやってくることを願っています。

(チンパンジー担当 大栗)

2013年7月8日

緑とカピバラ

2013年7月4日

6月30日にカピバラのグランドを全面開放しました!

3月末にグランドにクローバーの種を播いて緑化を行っていました!

種まき前

去年はカピバラをグランドに出して数週間で絶滅させられたので、今年は大事に大事に育ててきました。
(奥のネットはカピバラ侵入防止で付けました・・・が、一瞬で破られたので竹の柵を設置)
その甲斐あってか、みるみる成長したクローバーちゃんたち!
食べさせるのがもったいないほどきれいな絨毯が完成しました。

クローバー

しかし、来年のことを考えて根がしっかり張って種が落ちるまでは我慢だと思っていると・・・

じゃんぐる

いつしか見知らぬ雑草がうじゃうじゃ生えてジャングルに!!
恐るべし雑草パワー!
クローバーも日が当らず元気が無くなってきたので、全面開放を決心しました!

迎えた当日。
カピバラ好きの方々がたくさん来園されて賑やかな雰囲気の中、ついにカピバラがジャングルに分け入っていきます!

中に入っていく様子
中に入っていく様子2

どこだ?

隠れて見えない様子

いました!

見つけた写真

うっそうと生い茂る緑の中で見え隠れするカピバラ!
これぞ野生といった感じです。

しばらく探検した後、お食事タイム!

たんけんしている様子
たんけんしている様子2

おいしそうに食べています!

たべている様子
たべている様子2

いっぱい食べて、走りまわったら疲れてしまいました。

こたつに入っているかのような様子
眠っている写真
きゅうけい

彼らが帰った後は朝とは全く違う景色になっていました。
1ヶ月持てば良いなと思っていましたが、まさか初日でこれほどとは・・・。
カピバラと見に来てくれた方が満足してくれたならそれで良いと自分に言い聞かせて、グランド開放は大成功で幕を閉じました!!

荒地
もはや荒れ地

そんな最中に面白い発見がありました!
それは背の高い草がほとんど倒されているということです!

かじっている写真
かじっている写真2

観察しているとカピバラはクローバーを食べながら高い草を倒して回り、茎や葉をムシャムシャと食べていました。
ネズミの仲間「げっ歯類」は鋭い前歯で固いものをかじることができます。
固い木の実や樹皮を食べるときはもちろんですが、餌を手に入れる手段としても前歯を使います。
同じげっ歯類であるビーバーは大好きな柳の葉を食べるとき、木をかじって倒して葉を食べます。

たおされた写真

カピバラでも同様の行動が見られたと言えるのではないでしょうか。
ネズミの本能が垣間見えた瞬間でした!

4日目の様子
4日目

緑が何日持つかはわかりませんが、ぜひ「草原の主」の姿を一度はご覧ください!!

カピバラエティハウス担当 中本

あひるの写真
おまけ

2013年7月4日