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平成30年4月10日(火曜日)

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バルミーの闘病生活~子宮蓄膿症?!~part2

平成30年4月10日(火曜日)

※前回のブログ:http://www.city.hitachi.lg.jp/zoo/blog/staff/akiba/p066436.html

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1日2回の抗生剤を毎日飲んでくれたおかげで、元通りの元気をとりもどしたバルミー。

 

その裏で、私たちは何をしていたかというと…

 

 

同じような症例で手術を経験した動物園から、たくさんお話やデータを集めること

ライオンを多く飼育している関東の動物園の方々に手術の写真や動画を見せてもらいました。

手術の準備や方法で、私たちが不安なことについて質問してアドバイスしてもらいました。

このおかげで、「うちでもできそうだ!」という希望をもつことができました。

本当に感謝しかありません!

 

 

手術に必要な器具や機械、薬、人手をそろえること

手術の方法自体は、難易度の高いものではありません。ネコの避妊手術と似たようなものです。

でも、最低限必要なものがなければ、安全に・速やかに手術を行うことはできません。

これまで、かみね動物園では、大きな動物で、長時間かかる開腹手術をしたことがなかったので、たくさん準備することがありました。

 

 


・バリカン
(ライオンの毛は脂っぽいので、私は術野の毛刈りに不安を感じていました。でもこれで一発!すんなり毛刈りに成功!)

バリカン

https://www.amazon.co.jp/Osterより転載

バリカン刃

 

・気管チューブ
(これまで気管挿管をしたことすらなかったのですが、手術時間は5,6時間を想定…安全な麻酔のため、呼吸の管理のために必要なものでした。しかも、ライオン…とにかく気管は太い!牛や馬用の大動物のものを使いました。)

 

 気管チューブ


・麻酔のモニター
(心臓の動きや呼吸の状態を把握します。)

 酸素モニター
心電図

 

・滅菌ガーゼ
(だけではたりなさそうなので、滅菌タオルを何枚も用意しました。止血につかったり、手術器具を置いたり、万能屋さんです。)
滅菌ガーゼ・タオル

 

・鉗子
(手術器具のひとつです。止血をしたり、なにかを引っ張り出したり、とめておいたり。当園にある鉗子ぜーんぶを使ってやっと足りるかなという感じ…)

鉗子

手術器具の全部

 

 

などなど…本当に山ほどあり、購入できるものは購入。借りられるものはお借りするといった形で、とにかくそろえました!!

 

※ご協力いただいた近隣動物病院さん、動物園のみなさま、本当にありがとうございました!

 

 

ものをそろえた後は・・・

 

手術を行う環境や手順を整えること

役割分担などの細かな打ち合わせ

取り出した子宮を詳細に検査する(病理・細菌検査)体制を整えること
 

 

手術室準備
 (手術室はバルミーの寝室。治療の導線を確認して、無駄のない動きを目指しました!)

 

など、手術を安全に行い、有意義なものとするために、やることは盛りだくさん・・・

園外の方々にも、とにかくお世話になりっぱなしでしたが、準備万端!!

いざ、手術開始です!!

 

Part3に続く・・・(次で最終回!きっと!)

 

(手術前日は緊張しすぎて、一人そわそわしていたチキン獣医師・あきば)

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