海好きのスタッフによってどうぶつ資料館で密かに盛り上がっている「ぼくらの海」を知っていますか。
夜な夜な市内の海に出向いては、たも網一本で様々な生き物を捕まえて展示しています。
<ぼくらの海> <たくさんの生き物がいます>
そんな海バカの私たちが海の日一日限りのスペシャルイベントで、園内に日立の海を作ってしまいました!!海に出向いては海水を汲み、生き物を捕まえを繰り返して素敵な海が完成しました。「みんなの笑顔の為に」を合言葉に酷暑の中フルパワーで頑張りました!ちなみに使った海水は200L!
<一個20キロじゃい!> <海がやってきたぞー>
シャコだけは釣りでしたが、それ以外の全ての生き物は網で捕まえました!捕まえてきた生き物のラインナップは以下のとおりです 。
<昼の部> <夜の部> <夜釣りの部>
~本日のお品書き~
<魚の部>
カゴカキダイ、ボラ、メジナ、アゴハゼ、マハゼ、アナハゼ、ギンポ、スズキ
<エビ・カニの部>
イワガニ、イソガニ、ヒライソガニ、ショウジンガニ、イソクズガニ、イボトゲガニ、シャコ
<その他の部>
ホンヤドカリ、ケアシホンヤドカリ、ユビナガホンヤドカリ、ケブカヒメヨコバサミ、イトマキヒトデ
<シャコ> <ショウジンガニ>
<カゴカキダイ> <ギンポ>
<ケアシホンヤドカリ ホンヤドカリ> <イトマキヒトデ>
さあ、生き物観察のスタートだ!!しかし、生き物たちはそう簡単には見つかりません。
自然界では敵に見つからないように石の隙間に隠れたり、体の色を周りの景色にとけ込ませたりとあの手この手を使っています。みなさま箱めがねで覗いたり、カップに入れて虫眼鏡で観察を行いました!
<ここにいるよ~> <どこどこ!?>
一通り観察できたら、今度は指令室でミッションを受けて生き物をさらにじっくりと観察します。「ヤドカリを2種類探せ」「カニを捕まえろ」などミッションをクリアするとハンコがもらえます。
<指令室> <日立の海マップ>
<カニを捕まえろ!> <ヤドカリを観察せよ!>
祝日にもかかわらず酷暑で園内が閑散としていたため、大盛況とはいきませんでしたがアットホームなイベントとなりました!なによりみなさまの滞在時間が長い長い!「もっとやるー」と大泣きしながら親御さんに手を引かれていくお子様もいました。海に行けば24時間遊べるぞ!
さて、イベントを行いながら驚いたことが大人の方の反応です。子どもと同じ、いやそれ以上に夢中になっている姿が見られました。
<親子で真剣です> <お父さん頑張ってます>
生まれて初めてヒトデをさわったと感動していたお父さんに話を聞いてみるとなんと日立市で生まれ現在もお住まいとのこと!!!こんなにも近くに海があるのに!ぼくらの海は主に飼育員二人で活動していますが、海バカと言いつつも実は二人とも東京の海がない場所の出身です。日立に住むようになって自然の豊かさに感動し、その感動を共有したいという想いからぼくらの海がスタートしました。日立市には素晴らしい自然がいっぱいあるのですが、このお父さんのような反応は当たり前の光景です。それがもどかしくて仕方ありません。
< RYO & TABITO >
最近の動物園のキーワードとして環境教育や生物保全があります。全国各地の動物園でも「○○が絶滅の危機です」や「環境問題を考えよう」などの言葉が並び、かみね動物園も例外ではありません。ただ、クロサイが絶滅の危機です。アジアゾウの住む森が危ない。と言われてもどうしても遠くのできごとのように思えてしまいます。野生動物は人間の活動によって危機的状況にあることは間違えありませんし、それを伝えていくことは動物を飼育展示している動物園の責任です。その第一歩が身の回りの自然に興味を持つための入口作りだと思います。それは海でも山でも魚でもヒトデでも何でもいいと思います。自分が自然や生き物に興味を持ち関わっているからこそ人間のことだけでなく、ちょっと立ち止まって生き物の側についても思いを馳せることができるのだと思います。
<日立の海>
なんて大それた話になってしまいましたが、要するに身の周りにこんなに豊かな自然があるんだから満喫しなきゃもったいない!!
あ、くれぐれもルールを守って安全に遊びましょう!
見たことのない生き物を発見したときはテンションMAX 中本
また、8月26日まで飼育員が市内で捕まえた生き物を展示する「身近な生き物展」を開催していますので、こちらもどうぞ!!