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平成29年1月14日(土曜日)

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見た目は子供、頭脳は大人!?

平成29年1月14日(土曜日)

今年一発目のブログが昨年の話題というのは気にしないで、12月10日に県北生涯学習センターとの連携企画として、「こども大学」が開催されました!こども大学とは、小学校4~6年生が年間を通して様々な施設に訪れて専門家の話を聞いて学ぶという県北生涯学習センター主催のプログラムです。

ちなみに、どんな施設に行くのかといいますと宇宙航空研究開発機構(JAXA)や日立製作所、茨城大学などそうそうたる面々。こんな中に動物園が入れるチャンスは滅多にないということでお引き受けすることに。

しかも講師陣がまた豪華。大学教授や研究者、主席学芸員などこれまたそうそうたる顔ぶれ。当初は生物系の大学の先生などに来ていただく話もありましたが、豪華講師陣に若干引け目を感じつつも我々も専門家なんだからと職員が話をすることとなりました。


テーマは「生きることは食べること」として、生き物と食べ物についての繋がりについて獣医と飼育員が話をすることに。当園のモットーが「楽しく入って学んで出る」なように、楽しくなければ動物園じゃない!ということで他の施設とは一味違う動物園ならではのプログラムを考えました。

参加者の学生は70人弱、保護者と兄弟を含めると120人以上という大人数。まずは学生に向けて動物園から徒歩10分くらいのところにあるホリゾンかみねの会議室でスライドを使ってお話しをしました。(園内にこれだけの人数で使える屋内スペースがないので。)

園長 獣医

      <園長のお話し>             <獣医のお話し>

高学年といえど4~6年生と学年に幅がありレベル設定が難しかった・・・。とりあえず、園長、飼育員、獣医の3人で動物が何故ものを食べるのか、食べたものはどうなるかなど食べ物と動物の関係について簡単に説明しました。

子供達の反応は・・・、うーん難しすぎたような、簡単すぎたようなやっぱり子供によっても知識がまちまちなので手ごたえはいまいちでした。次回への課題ですね。
参加者

      <たくさんの学生>

さて、小難しいことはさっくり切り上げてここから動物園らしいプログラムへと突入します。

次は園内で実際に動物がエサを食べるところを観察してもらいました。

肉食動物代表のライオン、草食動物代表のキリン、雑食動物代表のヒグマの三種類の動物をグループに分かれて観察してもらいました。また、頭骨や糞も一緒に見たり触ったりしてもらいながら、歯の特徴や食べ方、消化について考えてもらいました。

このあたりからこども達の目が輝きだします!

移動 キリン

     <いざ動物園へ!>             <キリンの観察>

キリン キリン

    <キリンの頭骨の説明>          <キリンのウンチの説明>

ここまでで十分な気もしますが、ここから先がかみね動物園たる所以です!

最後はこれまでに学んだことをフル活用して、目の前に頭骨がどんな動物かを当てるクイズを行いました。

5チームに分かれて骨を見ながら名探偵コ○ンのように推理していきます!

クイズ クイズ

クイズ クイズ

用意したのはカピバラ、シマウマ、ブタ、タヌキ、シカの5種類。

最初に「園内にいる動物」とだけ伝えましたが、はっきりいって大人でも超難問です。

ほね

 <これだけでどの動物かわかりますか?>

何を食べているかくらい分かればいいかなと思っていましたが「これは草をすりつぶす歯だし、顔が大きいからウマの仲間じゃないか」「犬歯があるけど奥歯はすりつぶせそうだから雑食動物じゃないか」「鋭い前歯だからネズミの仲間じゃないか」などこちらが想像していたはるかに上の次元で話し合いが行われ、あれよあれよという間に答えにたどり着いていました。それも、伝わったか不安だった前半の講義や園内で観察したことをうまく利用して考えていました。途中でその動物のエサをヒントとして置いていきましたが、予想が確信に変わった程度でほとんど答えに変化はありませんした。それにしても70種類の動物の中からどんどん答えに近づいていく様子には、飼育員も主催者の学習センターの方も驚きを隠せませんでした!

最後に自分達がたどり着いた答えを理由も含めて発表してもらいました。

発表 発表

発表方法も各グループに任せていましたが、発表したい人が多すぎてじゃんけんで決めているグループや全員でリレー形式で発表するグループなど色々個性が出ていて面白かったです。何より積極性にビックリ!こども達に人前に出て話しをさせると、モジモジしてしまいなかなか上手くいかないものですが、さすが意識高い系の子供は違いますね。

教育は動物園にとって大切な役割の一つです。しかし、教育といってもこちらが一方的に教える場所にはしたくありません。日本で教育というと「教える」や「教わる」といったイメージが強いですが、動物園では「気づく」や「考える」が大切だと思います。必ずしも答えにたどり着かなくて良いし、動物のことは答えが無いことも多々あります。だから動物園に先生はいません。敢えて誰が先生かと言われればそれは動物達です!

こども

人間以外の生き物を見て「なぜ」「どうして」と疑問に思ったり「へぇー」「なるほど」と発見があったり、欲を言えばそこから野生での暮らしや人間とのかかわりなどに想いを馳せる場所なのだと思います。今回名探偵のようなこども達を見て動物園の可能性を更に感じることができました。また、この中の何人かでも動物に興味を持ってその道に進んでくれたらこんなに嬉しいことはないです。

今後も動物園では日ごろの展示はもちろん、様々なイベントやプログラムを通して、皆様が色々な発見や驚きに出会える場所にしていきたいと思います!

ブログの話題が溜まり過ぎて現実から目を逸らしている 中本
 

余談ですが、かみね動物園で行ったワークショップが日本動物園水族館教育研究会で優秀賞を頂きました!ありがとうございました!!

表彰

 

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