ちょっと前になりますが、平成25年10月13日に「スポーツの秋」ということでかみね動物園では初めてとなるイベント「どうぶつスポーツ大会」を開催しました。
このスポーツ大会では動物たちがもつ能力にチャレンジをしてもらいました。競技は全部で4つ。
カンガルーはご存じの通り、ぴょんぴょんジャンプしながら移動をしています。
本気になれば一跳びで8メートルちかくもジャンプすると言われています。
ではみなさんはどの位跳べるでしょうか?
みなさん頑張ってくれましたが、さすがに8メートル跳べる人はいませんでした。ちなみに走り幅跳びの男子世界記録は8メートル95だそうです。
カンガルーがこれだけジャンプ出来るパワーの秘密は後肢にあります。
写真では分かりにくいですが、人差し指と中指のくっついた大きな指と長いアキレス腱を使うことで大ジャンプを可能にしているんです。
今度ぜひ観察してみて下さい。
ペンギンの見た目は脚が短く、おぼつかない足取りに見えますよね。でも実際のところペンギンの脚って長いんです。
普段見えているのは足首から先の部分で、見えない部分でひざが曲がっている状態なんです。
人間でいうとちょうど空気イスをしているような状態です。
では、みなさんがペンギンと同じような状態で歩いたらどうなるのでしょうか?
これは見るのとやるのでは大違い。びっくりするほど辛い…ぜひお試しを。
ちなみに当園のフンボルトペンギン「アーク」で5メートルのタイムを計ったところ約4秒でした。
意外と速い。
チンパンジーの握力を私たちと同じように正確に測るのは難しいのですが200から300キログラムはあると言われています。
移動をするときは地上を歩くチンパンジーですが、エサを食べたり、休んだりする時は木の上に登る樹上生活者です。
木を握って大きな体を支えるため握力が発達したと言われています。
ではみなさんの握力は?
初めての握力測定という子供たちが多く、良い記念になったかな?
ちなみに、調べたところヒトの最高記録は198キログラムだそうです…
動物たちの治療をする時に麻酔を使うことがあります。
動物は私たちと同じように注射が大嫌い。嫌がったり、必死に逃げるため捕まえるのは大変です。さらにライオンなど大きな動物には直接注射をすることはできません。
そこで登場するのが吹矢。安全に麻酔を打つことが出来ます。
動く動物に向かって吹矢を命中させるのはなかなか難しいのですが、獣医さんはいざという時に備えています。
今回は的をつくってみなさんに吹矢を実際に吹いてもらいました。
吹き矢を体験するのはもしかしたら一生に一回かもしれません…こちらも良い記念になったかな?
動物たちはそれぞれの環境に適応しながら進化を続け、私達からは想像も出来ない能力を持ち合わせています。
普段は何気なく見ている動物たちの能力に来年はぜひみなさんもチャレンジしてみませんか?
今回は初めてのことばかりでしたが、楽しくイベントを行うことが出来ました。参加して頂きありがとうございました。
(飼育員 おおぐり)