先日、筑波山に登りに行きました。
写真は道のわきにあった岩。
ただの岩ですが枯葉やつるをたてがみ、岩の部分を顔に見立ててください。
ライオンに見えませんか?
ほら、もうライオンにしか見えない。
猛暑で朦朧とした頭でしたがこの時だけは覚醒して写真を撮りまくりましたね。
自然が織り出すアートです。
何の変哲もない岩だって見方を変えればライオンに。
一つの事象を色んな方面から見ると別のものが見えてくるのです。
例えば「野生動物を絶滅の危機から救う」という事。
よく野生動物の数が減る原因として環境問題や生息地の開発が挙げられていますが、ちょっとちがう角度から見てみましょう。
先月、神奈川県は横浜で行われていた「TICAD]
アフリカ開発会議の略称です。
この会議では日本とアフリカ諸国が協力し合って互いに経済を発展させていくにはとか
貧困や飢餓で苦しむアフリカの人々に日本はどんな支援ができるか等、話し合われました。
私が飼育担当するエリアはライオンやキリンなどアフリカに住む動物がたくさんいます。
けれど私はアフリカに行った事はありません。はるかかなたの国・・・なイメージです。
アフリカに行った事は無いけれどアフリカに生息する動物は動物園にたくさんいます。
ライオン、キリン、クロサイ、カバ、シマウマ、チンパンジー・・・
中には絶滅の危機に瀕する動物もいます。
クロサイは角を狙った密猟が現在も行われています。
工芸品や漢方薬として高値で売れるためです。
角を切り取られたほとんどのサイは重傷を負い死んでしまいます。
動物が現地のレンジャー(監視員)により密猟者から守られている地域もあります。
しかし、昨今レンジャーも密猟者により殺されてしまう事件が相次いで起きています。
動物を守るため国を挙げて兵隊をつけているところもあります、その為には莫大なお金が必要です。貧困や飢餓で苦しむ人を多く抱えるアフリカ諸国で全ての国がそれを行うのはとても難しいのです。
そもそも密猟者達もアフリカに住む人々です。仕事が無く、お金が手に入らないため密猟を行うのです。
アフリカの動物を絶滅の危機から救うためにはまずそこに住む人々の生活が最低限保障されている事が条件です。
自分達が明日ごはんが食べられるかどうか分からないのに、野生動物のことまで考えろなんて難しい話ですよね・・・。
では、遠く離れた国「日本」の私たちにどう関係しているのか?
動物たちを守るためにはどうしたら良いのか?
それはまた次回書きます。
(飼育員 かわそえ)