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平成25年3月9日(土曜日)

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コツメカワウソ「アンズ」のイキイキ計画 その3

平成25年3月9日(土曜日)

コツメカワウソの「アンズ」は平成21年6月6日に生まれました。両親と兄妹の5人家族で暮らしていましたが、寿命や病気で他の家族は亡くなってしまいました。群れで生活する動物なので、社会性を維持するためにも今は飼育員が遊び相手です。しかし、一日中相手をすることはできないので、どうしても退屈してしまい昼寝ばかりしています。

兄妹たちの写真
3兄妹(右下が若かりし頃のアンズ)
あんずの写真
現在のアンズ

基本的には肉食動物なのでお腹が満たされていれば体力温存のため寝ていることが多いです。…しかし、運動不足になる上に皆様からも「見えない、いない」ときには「かわいそう」とまで言われてしまい、このままではいかん。何とかしなくては。との思いから「イキイキ計画」と題して様々な試みを始めました。
アンズもイキイキ、見ている皆様もイキイキ、それを見て私たちもイキイキ、そんなイキイキ計画です。

その3 「隠れた魚を捕まえろ!~イキイキ筒の開発~」

その2でご紹介したイキイキ棒を使ってアンズを泳がせるようになって感じたことがありました。
それは…「カワウソって意外と鈍くさいな~」ということです。
以前プールにドジョウを入れたことがありましたが、なかなか捕まえられず苦労していました。
運動不足もあるでしょうが、こんな動きで野生では本当に魚を捕まえられるのか…。

両手で持ってたべる様子

調べてみると、野生では比較的泳ぎが遅い魚を捕まえたり、岩陰に隠れて休んでいる魚を捕まえるとのことでした。
確かに排水口やちょっとした隙間に前足を突っ込んで何かを探している様子を見かけることがあります。
さらに、指先が器用で物を持つことができ、部屋の窓を自分で開閉したりするほどです。

いえの写真
窓は自分で開け閉め

…閃いた。
「穴があれば手をいれたい」という願望を叶えるべくイキイキ筒を開発しました。
材料は、またまた竹(簡単に手に入るんです)。
太い節にドリルでアンズの腕と同じくらいの大きさの穴を開けて完成。

つつの写真
筒にさかなを入れている写真
さかなと筒の写真
魚を入れます

実はアライグマの展示場でも同じようなものを使用しており、アライグマの反応がとても良かったのでカワウソに応用しました。
アライグマもカワウソと同じく(それ以上に。)指先が器用な動物です。

あらいぐまの写真
アライグマのなる木

それでは、写真でご覧下さい。

始めの3日くらいは怖がって近づきませんでしたが、魚が入っていることが分かると夢中で手を入れるようになりました。
今ではイキイキ筒を見ただけで眼の色が変わるほどです。

筒がしずむ様子
カワウソがもぐる様子1
カワウソがもぐる様子2
そろそろ息が苦しいかな

野生のコツメカワウソは5分以上潜ることが出来るそうですが、アンズは10秒と持ちません。

息継ぎの様子
息継ぎ
再チャレンジ
さかなが筒から出でくる様子
しっかり掴んで
さかなをたべる様子
食べます

エサを探して捕まえるというだけでも十分良いのですが、さらにこのイキイキ筒の優れたところが、エサが見えないということです。
これまではエサを食べ終わるとすぐに陸に上がってお昼寝 タイムでしたが、何匹入っているか見えないためなくなっても探し続けます。
運動量と採食時間が格段にアップ。大成功。

アンズの早業を見て、皆様から「えっ!? どうやって取ったの? すごーい! 器用だね~。」などの声が聞こえるので、作った側としてはしめしめといった感じです。
13時30分からのおやつタイムでご覧いただけますので、ぜひ見に来て下さい!

その4に続く…

たまにカワウソ担当 中本

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