平成24年の4月にカピバラと愉快な仲間たちが過ごす「カピ!バラエティハウス」がオープンしました。
今回はオグロプレーリードッグを紹介します。
まずは、オグロプレーリードッグについてご説明します。
プレーリードッグはネズミの仲間(齧歯類)で、特にリスに近い仲間に分類されます。
北アメリカ中央部にあるプレーリーと呼ばれる半乾燥気候の草原地帯に生息しており、同じリスでも日本に生息しているリスは木の上で生活していますが、プレーリードッグは地面に穴を掘って生活します。
群れで生活し、「キャンキャン」という小型犬のような鳴き声で仲間とコミュニケーションをとります。
尾の先が黒くなっているのが特徴です。
ん!?…まさか!! 尾が黒い、プレーリーに住む、ドッグのような鳴き声…、オグロプレーリードッグなんですよ。
草食性でイネ科の植物を主食にしています。
乾燥した気候に適応するために、水を飲まなくても食物からの水分で生きていける体をしています。
特技は何と言っても穴掘りで、ただ掘っているように見えますがかなりの技を駆使しています。
鋭い爪を使って土を掘り、頭突きをしてトンネルの壁を補強します。石や中に溜まった土は前足と胸を使ってブルドーザーのように外に押し出します。
その巧みな技術にはとても驚かされます。
カピバラエティハウスにもたくさんの穴がありますが、飼育員は一切手を加えておらず全て彼らが掘りました。
確認した事はありませんが、おそらく全部繋がっているのかなぁ…。
土の下には金網が埋まっており、ブラジルまでは行けなくなっています。
野生のプレーリードッグはオスと複数のメス、その子供たちからなるコテリーと呼ばれる群れを形成して生活しています。
他のコテリーと巣穴を共有することで、タウンと呼ばれる巨大トンネルが出来る事があります。
タウンは10ヘクタールに及ぶ事があり、野生のバイソンやトラクターが穴にはまってしまうこともあります。
カピバラエティハウスにはオス5頭、メス4頭の計9頭のオグロプレーリードッグが生活しています。
群れは強い絆で結ばれており、いつもコミュニケーションをとっています。
冒頭でご紹介したとおり、犬のような鳴き声はもちろん、キスやハグなど情熱的な(?)ものまでその方法は様々です。
上空を鳥が飛んだり、ビックリすると立ち上がって警戒の声を出します。
以前の展示場は網に囲まれており見えにくかったのですが、ガラスを使う事で間近で見て頂く事ができます。
また、モート(掘)を作った事で遮蔽物がなくなり、彼らをより近くに感じる事もできます。
たまに降りて(落っこちて?)いますが、両側にある金網があるので大丈夫。
カピバラエティハウスに住む動物の中では珍しい昼行性で昼間はいつも動き回っています。
穴を掘ったり、ご飯を食べたり、ケンカをしたり、穴を掘ったり、お昼寝をしたり、穴を掘ったり、穴を掘ったり…
とにかく見ていて飽きません。
ぜひ見に来てください。
カピ!バラエティハウスも担当 中本