皆さんこんにちは、ハズバンダリートレーニングという言葉ご存じですか?
ハズバンダリートレーニングとは、動物たちの健康のために、動物たちが協力して採血や体重測定などを行えるようにするためのトレーニングです。
全国的にも多くの動物園の動物たちで取り組まれており、当園でも様々な種で取り組んでおります。
当園には、ハートマンヤマシマウマの”キララ”というシマウマがいます。
今回、この個体でハズバンダリートレーニングを実施して、無麻酔下での採血に成功したので少しだけご紹介いたします。
数年前からハズバンダリートレーニングを取り入れており、これまでに体重測定が可能となっておりました。
これに加え、採血が可能となれば、定期的な血液検査ができ、病気の早期発見や予防につながり、動物たちのよりよい生活に繋がります。
そこで、今回採血が実施できるようにトレーニングに取り組んできました。
トレーニングの順序は以下の通りに行いました。
まずは、キララに採血する場所に来てもらいます。
次に採血する時に実際に針を刺す場所やその付近を触っても気にしなくなるように練習を重ねます。
そういったことに慣れてきたら、採血部位の刺激を加えていき、いよいよ慣れてきた所で採血に踏み切りました。
針を刺しても全く気にする気配はなく無事に終わりました。
その後トレーニングに参加した職員全員にご褒美のニンジンをもらってトレーニングは終了です。
採血が可能になることで、健康診断だけでなく、繁殖に関することや栄養状態に関すること等様々なことを明らかにしていけたらと思っております。
キララ、たくさんの協力をありがとう。
川瀬&所