みなさま、こんにちは。
2月9日は何の日でしょう?
2(に)9(く)の日という事で、肉食動物に関する特別イベントを実施しました。
かみね動物園には多くの肉食動物たちがいます。そんな彼らにスポットを当て、特別なごはんとともに特別なガイドを行いました。
動物園でのごはんは、普段は手に入りやすさや値段により、よく流通している冷凍のお肉や魚という場合が多いです。
しかし、今イベントでは、活魚やイノシシの屠体(*)など特別なごはんを用意して実施いたしました。
(ブログに最後にイノシシの屠体の掲載があります、苦手な方はご注意ください。)
まず爬虫類たちのごはんの食べる様子をご紹介いたしました。
ヘビやトカゲの食事の様子を参加者の皆様はとても興味深そうに観察されていました。
続いてワライカワセミ、ペンギンたちの魚を捕る様子を観察しました。
ペンギンたちが素早く泳ぐ様子は大迫力でした。
そしてお昼には、広場にて園長の特別ガイドとかみねバーガーをかけたじゃんけん大会が実施されました。
午後からはアライグマにイノシシの屠体やドジョウなどを食べる様子を観察しました。
初めて見るイノシシのお肉ににおいを嗅ぐといった様子が見られました。またドジョウも一生懸命捕まえていました。
続いてウミウを観察しました。
ウミウにはドジョウやヤマメといった活魚を給餌しました。
素早く潜水し、一瞬で魚を捕る姿は、ハンターとしての一面を観察できました。
そして、ライオンやトラ、ヒグマにはイノシシの屠体を給餌しました。
ライオンのキボウ君は屠体を見つけるや、一瞬でかぶりつき、イベント中ずっと食べていました。
また、ヒグマたちは引っ張ったりと大興奮の様子でした。
初めてイノシシの屠体の給餌を行ったので反応が心配でしたが、とても反応がよく、参加者の皆様もすごく熱心に観察されていました。
普段のライオンやヒグマたちのご飯のお肉は、動物たちの毛や皮がない状態のお肉がほとんどです。
今回は、イノシシの皮膚や毛がすべて残っている状態で給餌することで、引きちぎったり、骨から肉を削ぐといった行動が見られ普段とは違った様子が観察されました。
最後はツルにドジョウの活魚を給餌し、イベントを終えました。
イベント当日はとても寒かったのですが、どの動物たちもとても大勢の皆様の前で実施することができました。
ご来園、ご参加して頂き、ありがとうございました。
今回のイベントでは、動物たちに野生本来のごはんの食べ方や取り方を実践ほしくて行いました。
動いている魚は捕まえにくいのではないか、毛や骨があると食べずらいのでは?と思う方もいるかと思います。
しかし野生動物たちはごはんを食べるために多くの時間を費やし、行動し、苦労してごはんを食べます。
魚を捕獲する、目新しいものの臭いを嗅ぐ、毛を引きちぎるといった野生本来の行動を引き出し
動物たちの生活している環境を豊かにすることを環境エンリッチメントといいます。
こうした取り組みを来園者のとともに観察出来たら良いなと思っております。
*なお、今イベントで実施したイノシシの屠体の給餌ですが、特別な処理(低温殺菌等)を実施して頂き、衛生的に安全なもの給餌しております。
イノシシやシカが農地を荒らしてしまう"獣害問題"が全国で問題になっており、定期的な駆除が実施されております。
そして駆除されてしまったイノシシたちのほとんどが破棄されております。
そういった駆除されてしまうイノシシたちの命を有効に活用すべく、今回のイベントで実施いたしました。
ご協力くださいました皆さまに御礼申し上げます。