平成24年の4月にカピバラと愉快な仲間たちが過ごす「カピ!バラエティハウス」がオープンしました。
これから数回に分けて、ハウスで生活している住人たちをご紹介します。
第一弾はずばり「カピバラ」です。
近年ではキャラクターとして人気に火が付き、癒し系動物として有名になりました。
まずはカピバラという生物についてちょっとだけ紹介させていただきます。

「カピパラさんだー」という声をよく耳にしますが、正しくは「カピバラ」ですのでお間違いなく。
英語で表記すると「Capybara」なので、それっぽく言うとキャピバラになります。
アマゾン川流域を中心に南アメリカ東部の温暖な水辺に広く分布しています。ブラジルやアルゼンチンなどサッカーの強い国に生息していると覚えて下さい。
カピバラはブタやカバの仲間にも見えますが世界最大のげっ歯類(ネズミの仲間)です。
ネズミの仲間なので鋭い門歯(前歯)が生えています。自慢の前歯で固い竹などもバリバリ食べることが出来ます。
また、泳ぎが得意で足の指には水かきが付いています。鼻は水が入らないように閉じることもできます。

鋭い前歯

水かきのついた脚

泳ぐカピバラ
ここからは、かみね動物園にいるカピバラをご紹介します。
カピ!バラエティハウスの完成に合わせてオスとメスの2頭のカピバラが新しく仲間入りしました。
オスの「コタツ」は埼玉県こども動物自然公園からやってきました。
平成23年の10月生まれで、まだまだ子供です。
おっとりとした性格で、リンゴが大好物です。
体をなでると全身の毛を逆立てて気持ち良さそうにします。
趣味は滝修行のようで、蛇口から出る水に頭から打たれています。
ちょろっと出している時ならわかるのですが、蛇口が全開のときでも果敢に挑戦しています…。

コタツ
メスの「ハナ」はオランダ生まれで那須どうぶつ王国からやってきました。
正確な生年月日はわかっていませんが、個体の大きさからコタツと同じくらいだと思います。
入園当初はとても神経質な性格でしたが、今ではコタツよりも神経が太くなってしまいました。
エサを持っていくと「キュルキュル」と鳴きながら近づいてきてくれます。(日本語がわかるようになってきたのかな?)
チャームポイントは濃い体毛と大きな目です。
来園した日に「カピバラってこんなに黒い?」「カピバラって白目見えるんだっけ?」と2度も驚かされました。
2頭を見分けるときは色が濃い方がハナと覚えて下さい!絶対にわかるはずです。

ハナ
2頭とも非常に仲が良く、いつも一緒に行動しています。
追いかけっこをしたり、水遊びをしたりじゃれ合っている姿を見る事が出来ます。


以前のカピバラの獣舎は外に小屋を作ったものでしたが、リニューアルで新しく寝室ができました。
しかし、寝室と展示場の間には園路があるのでこんな方法で出し入れをしています。
最初は戸惑っていましたが、今ではすんなり出入りしてくれます。

カピバラ寝室


たまに寄り道することも…。コタツくーん。

さらに獣舎リニューアルに合わせて、運動場に大量のクローバーの種を蒔きました。
すると…、見事な草原に変身。
全国的に見ても緑の中でカピバラを飼育している園館は珍しいと思います。(ちょっと自慢です。)
食べられても食べられてもめげずに生えてくるクローバー、きみは本当にエライ。
次は浮草を池に入れることを計画中です。

緑の中のカピバラ

ベストショット
癒し系動物として大人気のカピバラですが、しなやかな泳ぎや力強い走り、軽やかなジャンプなど、意外と知られていない面もたくさん持っています。
ご来園の際は、ぜひ野生動物としてのカピバラにも注目してみてください。
もちろんかわいい一面もたっぷりご覧ください。
2頭と一緒にお待ちしております。
カピ!バラエティハウスも担当 中本
