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平成29年3月9日(木曜日)

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茨城大学との共同研究報告会が開催されました

平成29年3月9日(木曜日)

  以前、このコラムでも紹介しましたが当園では昨年度から茨城大学さんと、共同研究を行っています。http://www.city.hitachi.lg.jp/zoo/blog/encho/blog201610.html

 動物園の役割の一つに「研究」があります。動物の行動や生態、習性などを研究しながら繁殖や飼育環境向上に役立てようとするものですが、飼育や獣医業務の合い間を縫いながらの仕事となり、当園では飼育員は通常の飼育以外に教育普及(イベント企画・実施)や広報活動なども行っており、現実的には、朝から夕方までぎっちり仕事の詰まった状態での研究業務というのは時間的物理的に難しいものがあります。確固たる調査やデータ収集・分析を通じた体系的裏付けが必要とは感じていても、結局は日々の観察から動物の状態を把握し飼育に役立てているのが現状です(当園では)。

全体 
≪今年の共同研究報告会(以下写真は今年のもの)≫ 

 そんな時、茨城大学農学部生物生産学科の小針准教授から、折角同じ茨城にある動物園と大学、連携して何かできないでしょうか、という話がありました。大学としては学生さんの研究テーマとして地元の動物園動物という優れた教材があり、動物園としても前述したように飼育面で追求したい問題が山ほどありました。両者の思惑は完全に一致!話はとんとん拍子に進み、大学と連携した共同研究は27年度からスタートしました。

クマ
≪食肉目の異常行動制御研究≫

 27年度は「草食獣における外部寄生虫による侵襲ストレスの評価と防除対策」(簡単に言うと「クロサイにサシバエが集って大変なので何とかしたいの」)や「飼育下アジアゾウにおける敵対状況の分析と改善策の検討」(簡単に言うと「2頭のメスのゾウが喧嘩ばかりしてるので何とかしたいの」)のほか、工学部からも「来園者を対象とした情報提供スマホアプリの研究開発」など4つのテーマで研究が進行し、一定の成果があがりました。

  システム  コロブス
≪動物園総合支援システムの研究開発≫    ≪アビシニアコロブスの栄養調査研究≫   

 そして今年度も以下のテーマで研究が行われ、その成果の発表報告会が3月8日にありました。小針准教授の研究室からは「飼育下の食肉目における異常行動制御に関する調査研究」、同じ学科の豊田准教授の研究室からは「アビシニアコロブスの栄養調査研究」、工学部生体分子機能工学科北野准教授の研究室からは「フラミンゴの雌雄判別及び家系分析」、教育学部郡司准教授の研究室からは「中学校及び高等学校における生物進化の教材開発と実践」、工学部情報工学科石田講師の研究室からは「動物園業務総合支援システムの研究開発」といずれも学生さんや院生さんが次々と発表、園側も、すぐにでも飼育や業務に応用できそうなテーマのため活発に質問や意見が交わされました。日動水ではよくこうした研究会が開かれますが、そうした場で発表しても遜色のない内容となっていたと思います。

チリー
≪チリーフラミンゴの雌雄判別及び家系分析研究≫

教育
≪中学・高校の生物進化の教材開発研究≫

 すべてをここで紹介することはできませんが、例えばヒグマとツキノワグマの異常行動を解析するために肉眼での行動観察のほかビデオカメラでの撮影と2次元DLT法という移動軌跡や移動距離などを画面上で判別できるシステムの活用や、フラミンゴの雌雄判別・家系分析ではミトコンドリアDNAを利用した母系系統解析など、豊富な資機材や研究環境を背景にデータの収集と分析、総括が行われました。動物園ではどう逆立ちしてもできない仕事です。研究成果はこれから飼育現場にフィードバックされることになりますが、報告会の後に行ったご苦労様を兼ねての先生や発表者との交流会でも、こうした連携をこれからも続けていこうと意気が上がったところです。

職員  報告書
≪飼育員も釘づけ≫              ≪報告書あがる≫

 個別の成果や飼育現場での対応など機会がありましたらまたこの欄で紹介していきたいと思いますが、小針先生初め研究室の皆様、まずはご苦労様でした。この場を借りてお礼申し上げます。

 今後とも引き続きよろしくお願いします。

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