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平成27年11月26日(木曜日)

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雨とチンパンジー

平成27年11月26日(木曜日)

 

 本日は朝から冷たい雨が降っています。シトシトシト・・・、ブルブルブル・・・(あー、嫌なオノマトペ)。何度かこのコラムにも書きましたが、雨が降ると動物園はお手上げです。決して休園しているわけではないのですが、どうしてもアウトドア施設のイメージが強く、雨模様だと客足は遠のきます。もちろん動物たちは常にお客様を待ってますし、極端な雨や気温が下がりすぎるなどの理由で獣舎に入っている場合でも、室内から観覧できるんですが・・・。

雨のゾウ舎  雨のサル舎  
≪人気(ひとけ)のない動物園≫           

 それにしても今月の雨、日報を繰ってみると平日だけでなく土日祝日を挟む必ずどこかが降られています。これだけ降ってるんだからいつもの年と比べてどうなんだろう、と思い市の天気相談所のデータを参照してみました。

 すると、やはり思った通り・・・多いんです。月の積算(累計)降水量という数値を見ると、昨年11月の60mmに対し、今年はまだ6日残しているのにすでに139mm!なんと昨年の倍以上の雨が降っているんですね。ほかの年も見てみると2013年なんかはたったの15.5mm!こりゃアカンワ(なぜか関西弁)。

ame(エクセル形式:13KB)

 そんな人気の途絶えた園内でもとびきり元気な獣舎がありました。チンパンジーの森の屋内展示場です。村長ともいうべき貫禄のゴヒチのもと、群れのみんなが仲良く集っていました。特に今年4歳になるゴウと3歳のリョウマは久々の屋内が楽しくてしょうがない感じ。私が入ると2頭とも一斉に近くに寄ってきたかと思うとすぐさま、去っていき、また寄ってきて…そんなことを繰り返していました。昔、家族で旅行に行くと子どもたちは決まって旅館やホテルの布団やベッドで転げまわって遊ぶんですが、そんな感じに見えました。いつもと違う環境でついはしゃいじゃうのは同じなんですね。

チンプ1  チンプ2
≪人気(ひとけ)のある動物園≫

 先日、京都で行われたSAGA18シンポジウムに参加してきました。昨年は「ゴリラ、何思う」といったテーマで日立市で開催しましたが、今年のテーマは「残るのか?消えるのか?」。ボノボをはじめとする絶滅の恐れのある野生動物から、動物園など域外保全としての個体群をどのように維持していくか、といった大きなテーマで議論がありました。

 そのメインテーマとは別に、ある国内問題が議論となりました。それはチンパンジーの人工哺育に関する話題です。詳しくはSAGAのホームページにも問題提起されていますので詳細は避けますが、簡単に言うと、母親が抱いている限りにおいて、生まれた子を引き離すべきではない、また、何らかの理由で母子分離をした場合においても、早急に元の環境に戻してあげるべきだ、というものです。

 当園でもゴウとリョウマはいずれも一時期人工哺育となりましたが、担当者のみならず、園をあげて早期の群れ入り、それも可能な限り母親と一緒に、という前提で哺育を続けてきました。その結果、担当者達の努力の甲斐あって予想よりも早く母親と一緒の群れ合流が可能となりました。雨の屋内展示場で平和に過ごすゴヒチファミリーを見ていると、つくづくそんなことが思い返されました。

 やっと午後からは雨も上がり、時々陽射しも射すようになりました。ゾウたちもやれやれ、といった感じでグランドへ出てきてお客さんを待ち始めました。でも冬時間の動物園ではもう遅いかなあ。

晴ゾウ
≪やっと陽射しが≫

どうぶつのくに「あっ、かみね動物園だ!」VOL.25(新しいウインドウが開きます)

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