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staff blog園長室ブログ

動物園の危機管理

2022年3月6日

 またまた延長ですね、まん延防止。園長が延長の話、ってシャレにもならない脱力感しかありませんが、これで3回目。なかなか感染者が減らない状況では致し方ないことかも知れませんが、まあ、それでも施設の閉鎖はないという当市の方針により動物園も営業してるので少しは救われます。今年は寒冬だったらしいのですが2月後半から寒さも緩み、入園口の早咲き桜「日立紅寒」もすっかり開花し、コロナさえなければ待ち遠しかった春の訪れに気分上々といったところです。

日立紅寒
《日立紅寒》

 先月、園内で動物脱出対策訓練を行いました。動物園では毎年1~2回ほど行っているのですが、もちろん動物の脱走などあってはならない事です。しかし突発的な事態に対応するためにはやはり訓練は重要な業務の一部となります。今回は地震発生により動物舎の一部が破損しシマウマが脱走したとの想定で行われました。この訓練には、被害を最小限に抑えるために取るべき行動、お客様の安全を確保するための行動、動物を捕獲するための行動、関係各方面へ応援を要請する行動など、様々な要素が含まれます。それらを職員が各自分担を決め手際よく処理する能力を要求され、そのためには日ごろの訓練が欠かせません。また、訓練をすることで職員一人一人の危機意識を高めることにもつながります。動物園に来られたお客様がこの訓練の日と遭遇することがあるかも知れませんが、その際にはご協力をよろしくお願いします。

訓練1
《訓練風景1》

訓練風景2
《訓練風景2》

訓練3
《訓練風景3》

訓練4
《避難誘導》

 また、今年に入ってある動物園で飼育作業中に飼育員が動物に襲われるという痛ましい事故が発生しました。残念ながらこうした事故は時々報道されるのですが、これもあってはならない労務災害に類される事故です。しかし、人間が作業する以上、ヒューマンエラーは避けられません。むしろ事故は起きるとの想定で対策をしておく必要があります。当園では危険動物など動物舎への入退室作業は必ず2人で行うダブルチェック体制をとるようにしています。もちろんそのために人手と時間は費やされますが、安全を確保する上では必要な部分です。動物園の現場で働く職員は、自分が襲われるかもしれない、との危機意識を常に持つことが大切だと思います。実は私も時々ライオンやトラの入る猛獣舎へダブルチェックで入ることがあるのですが、獣舎内に反響するあの腹の底から唸りを上げるライオンの咆哮に心底恐怖を覚えます。獣舎の外に出ていたライオンやトラとばったり対面した夢を何度見たことか。

ライオン
《男の子には絶大の人気》

 陽光まばゆい春先にちょっと暗めの話題となってしまいましたが、お客様を安全にお迎えし、楽しく動物園で過ごしていただくためにも、私たちはこうした危機管理と安全意識に努めながら仕事にあったっているということを少しでも理解していただけたらとの思いで今回紹介しました。

さあ、園内の梅もだいぶほころんできています。コロナの対策をしながら動物園へ出かけましょう!

梅
《老木の梅》

(園長 生江信孝)

2022年3月6日