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staff blog園長室ブログ

「狩」展がスゴ!

2019年7月10日

 

 先日、茨城県自然博物館の企画展、その名もズバリ「狩」、のオープニングセレモニーに行ってきました。生物が誕生した時から綿々と続けられてきた狩る側と狩られる側のドラマ。私たちも含め生きていく上では絶対不可欠な営み。そこには様々な戦略や手法が存在します。狩りというと肉食獣などを連想しますが、この企画展では、哺乳類にとどまらず鳥や爬虫類、昆虫、植物に至るまで、生物たちの狩りのための技の数々が、剥製や時には生体などの展示で紹介されています。当園からも以前飼育していたトラの剥製が展示されていたほか、昨年オープンした「はちゅウるい館」のエボシカメレオンが写真紹介され、その下には本物が生体展示されていました。映像紹介もあり、小型肉食動物では最強と言われるラーテルも鼻先だけは弱いなど、結構おもしろいです。

狩

シカVSピューマ
《ミュールジカVSピューマ》

ジャガー ラーテル
《展示解説も簡潔明瞭!》

 動物園の中で狩りを見ることはできませんが、テレビなどでチーターやライオンに追われる動物たちを見るとどうしても残酷なイメージがつきまといます。子供たちは「逃げて逃げて」と言います。気持ちは分かります。しかし生きていくためには追う者も必死です。私たち人間の祖先もかつては追う者であり追われる者であったはずです。そのうち人間は農耕を覚え、動物を育てることに成功しましたが、最終的に食べるという行為は何ら変わらない訳です。そういえば企画展でも日本を含む世界の狩猟民にもスポットを当てていました。そこには1万年前まではすべての人が狩猟民であった、と紹介されています。

カメレオン1
《ウチのカメレオン紹介の下には↓》

カメレオン2
《本物カメレオン》

カレハカマキリ
《カレハカマキリ見つけられるかな?》

解説
《虫たちの狩り》

 人間は道具を使って狩ります。しかし動物たちは自分の体だけを使って狩りをします。体の大きさや色、体毛、脚や腕、蹄、爪、歯などすべての体の器官は狩りをして、食べるためにそれぞれの種に応じて進化していった、と言ってもいいのではないでしょうか。草食獣も狩りこそしませんが、追われる側として体の構造は進化していったとみることができます(そうでなければ草を食むレイヨウ類があれほど早く走れる必然性がない)。そんな動物たちの根源的な営みを改めて感じさせる企画展でした。

 肉食動物 イタチ
《肉食動物やイタチ類》

鳥
《ハヤブサの捕食》

ヒト
《ヒトも狩る》

 構想から開催まで3~4年かかり、最後の3日間は徹夜、オープン日は午前4時まで準備に追われたと言ってましたが、それだけ充実した企画展であったと思います。関係者の皆さん、ご苦労様でした。ぜひ、皆さんも行かれることをお勧めします(あっ、宣伝になっちゃった。動物園もよろしく)。

クモの巣
《クモの巣も様々》

2019年7月10日