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staff blog園長室ブログ

ジャイアントパンダ誘致報道について

2019年3月4日

 すでに新聞やいくつかのメディアにも取り上げられましたので、本ブログでも触れておきたいと思います。さる2月20日、茨城県の定例記者会見が開かれ、来年度予算案の中で県北振興チャレンジプランとして、日立市と連携しながら当園にジャイアントパンダを誘致するための施策が発表されました。内容は、協議会をつくり誘致に向けた調査研究を進めようとするものです。発表後、マスコミや一般の方からの問い合わせなどが当園にも相次ぎ、導入に期待をする反面本当に来るのか、といった内容のものも見受けられました。

 ご存知のようにジャイアントパンダは野生での生息数が減っており、IUCNレッドリストでは絶滅危惧2類(VU)に指定されており、ワシントン条約などでも附属書1に位置付けられ取引が厳しく規制されています。上野動物園さんをはじめ国内で3園でしか飼育されていないジャイアントパンダも、繁殖などの調査研究を目的に中国から来ているものです。このため、突然の発表に驚かれるのも無理からぬことかと思います。

 一方で、ジャイアントパンダの人気は根強く、以前から多くの子どもたちやお客様からジャイアントパンダを見たい、というご意見やご要望が当園に届いていました。もし実現すればそうした子供たちの願いをかなえられ、より動物に対する関心を高めることができるでしょう。また同時にジャイアントパンダという希少動物の繁殖や調査研究などにも貢献することができ、動物園として課せられた役割の一端を担うことができます。更に、ジャイアントパンダに限らず多くの動物が絶滅の危機にあることを伝え、当園の他の動物とともに野生での保全活動や環境問題などを来園者とともに考えていく機会が増えるものと期待されます。

 しかし、実現には多くの問題が山積するのも事実です。かみね動物園は市が運営する公立の動物園です。このため受け入れる動物園としてだけではなく、市として取り組まなければならない問題もあります。しかし、現時点ではスタート台に立ったばかりで、実現の可否を含めてまったくの白紙状態です。このため皆様から色々とご期待やご心配の声を頂いているのは大変ありがたいことですが、まずは誘致活動の推移を見ながらも市として、そして動物園として、検討すべきことなどを検討していくという姿勢で臨んでいきたいと思いますので、これからの道のりを静かに見守っていただけたら幸いです。

かみね動物園

2019年3月4日