特集:〜自分らしいスタイルで〜 輝き続ける女性たち

 家庭、地域、職場、さまざまな場面で活躍している女性がたくさんいます。今号では、日立市の女性の就業についての現状や助成事業、市内で仕事と家庭を両立させているかたなどを紹介し、自分のスタイルに合った女性の働き方について考えます。



働き続けたい、でも・・・

 ここ数年で「女性の活躍推進」という言葉をよく耳にするようになりました。仕事を持つ女性が増えていますが、全国の女性の年齢階級別労働力率を見ると、30歳代を底としたM字カーブを描いており、30歳代で女性の就業者だけが減少していることが分かります(図1)。日立市の女性もM字カーブを描いていますが、M字の底が全国よりも更に深いという特徴があります。就職から定年退職まで、労働力率がほぼ変わらない男性に比べ、女性は、結婚・出産・育児・介護など、さまざまなライフイベントにより、離職という選択を余儀なくされる状況がまだまだ多く、その後再就職する場合が多いことが読み取れます。

 

年齢階級別労働力率(図1)

資料:平成27年 国勢調査(総務省)

労働力率とは
15歳以上人口に占める労働力人口の割合。労働力人口は、就業者(休業者を含む)と完全失業者(収入になる仕事を少しもしなかった人のうち、職業安定所に申し込むなど積極的に仕事を探していた人)の合計。

多様な働き方を選択できる時代に

 女性の就業について、全国的には「子どもができてもずっと就業を続けるのがよい」と考える人が増えてきています。しかし、「子どもが小さいうちは子育てに専念し子どもが大きくなったら再び就業するのがよい」と考える人の割合は、国の調査(平成28年度)では女性28.0パーセント、男性24.3パーセントであったのに対し、市の調査(平成27年度)では、女性45.2パーセント、男性41.7パーセントと高くなっています。
 その一方、現在就業していない人で今後就業したいと考える人は、日立市でも増加しており、50歳未満では約9割の女性が就業を希望しています(図2)。
 一般的に一度離職した女性が就職しようとしたとき、離職前と同様の条件で就職できることは少なく、パートやアルバイトなどで働くことを選択することが多く見られます。女性が働きやすい職場環境を作ることは、女性に限らず、全ての人にとって働きやすい職場環境を作ることにもつながります。

 

50歳未満の女性の就職希望の有無(図2)

資料:日立市に住む男女の生活と意識の調査(平成27年)

女性が輝くことのできる環境づくり

 そこで日立市では、女性自身が希望する形で就業や社会参画ができるよう、さまざまな事業を行っています。具体的には、女性の人材育成講座、起業セミナー、資格取得準備講座などを開催し、女性が再就職するためのスキルや社会参画へのモチベーションを高める機会を提供しています。また、資格を取得するための経費や、女性が働きやすい職場環境づくりに係る経費の一部を補助したりするなど、今後ますます女性が社会で輝くことができる環境づくりを進めています。

問合せ 広報戦略課 内線 293

あなたの働きたいを行政も応援します

女性の就業専門資格取得等補助金

 出産・育児・介護などのために離職した女性や就業したことのない女性の就業を応援するため、受講料や受験料など資格取得経費の一部を補助します。

  • 補助金額
    補助対象経費の2分の1(上限100,000円)

  • 対象資格 
    日商簿記検定、ファイナンシャル・プランニング技能士(1・2級)、宅地建物取引士、介護職員初任者研修、介護福祉士、保育士、幼稚園教諭、登録販売者、自動車免許第一種(大型・中型)、第二種(大型・中型・普通)、大型特殊、フォークリフト運転技能講習、電気工事士、調理師など

問合せ 女性青少年課 電話番号 0294-26-0315

誰かに相談したい・・・そんなとき

 家庭の問題や心身の健康、DVや職場で受けた各種ハラスメントなど、女性の生活全般に関わる相談を受け付けます。

 

女性の就業環境整備促進事業

 女性の就業率の向上や、出産・育児後の社会復帰促進のため、女性が働きやすい職場環境の整備を実施する中小企業者に経費の一部を補助します。

  • 補助対象となる取組、補助率など

取組内容 補助率 限度額
女性が働きやすい職場づくりに係る設備面の取組
*トイレや更衣室の整備など
2分の1以内 750,000円/社
女性が働きやすい職場づくりに係る制度面の取組
*研修への女性社員の参加支援など
2分の1以内 300,000円/社



吉野電業株式会社では、補助金を利用して、女性
社員専用の更衣室を整備しました。明るい色のロ
ッカーやベンチシートは女性社員から好評です。  

 

*今年度の募集は締め切りました。詳細は問い合わせてください。

問合せ 商工振興課 内線 471

座談会:働く女性×大学生 仕事と家庭を両立するために


結婚・出産をしたら、仕事はあきらめなければいけ
ないの? 両立するためには、どうしたらいいのか。
働く女性と大学生に、本音で語っていただきました。

働きやすい職場環境とは

  • (安部)
     インターンシップに行って実際の職場で一緒に働かせてもらいましたが、職員のかたがみんな残業していて、定時になってもなかなか帰らなかったんです。女の人も残っていて、何時に帰っているのかなって。早く帰れる制度があっても女性は本当に帰りやすいのかなと思ってしまいました。
    安部恵理夏さん
    茨城大学工学部3年生。アルバイト先でバイトリーダーを務め、社会勉強中。結婚・出産をしても仕事を続けられるところへ就職希望。

  • (若林)
     今は、どこの会社も働き方改革で、極力残業は行わないようになってきていると思います。私の会社も、毎週水曜日と金曜日は定時退社と決めました。それ以外でも遅くとも19時までには帰ろうと全体でしていて、みんなが一緒に帰るので、子どもがいる私も負い目なく帰れます。
     休暇制度も充実していて、時間単位で有給休暇が取れます。授業参観で2時間休んで、終わったらまた仕事に戻るという使い方もできます。男性も配偶者出産休暇などを取る人が増え、育児に協力的になってきています。制度がただあるだけではなく、使えるように上司が率先して休暇などを取ってくれる環境があるので、実際に使いやすいです。制度があっても使えなければ意味がありませんからね。
    若林愛子さん
    株式会社常陽銀行勤務。夫の県外転勤に伴い、一度退職し主婦に。退社時に申請した「再雇用制度」を利用し、昨年、9年振りに正社員の立場で職場復帰。

  • (木村)
     うちの会社も学校行事への参加に理解を示してくれます。PTAの役員などをしている人を積極的に応援してくれるので心強い。私も役員になり、保護者同士の交流や友達もできました。また、勉強したい、資格を取得したいなど、やりたいことがある人には、社長が色々協力してくれます。女性目線で考えてくれる会社で、工場の作業服は地味なイメージだと思いますが、おしゃれな普段着のようなものを社長が考えてくれました。
    木村恵美子さん
    吉野電業株式会社勤務。製品検査を行っていた忙しい社長に代わり、検査員の資格を取得。また管理職となり、日々の仕事にやりがいを感じている。

完璧を求め過ぎない

  • (山崎)
     結婚して子どもが産まれても、仕事を続けられるのか心配です。
    山崎望美さん
    茨城大学工学部3年生。大学の学園祭の実行委員や、さまざまなアルバイトを経験するなど、幅広く活動中。

  • (木村)
     仕事と家庭を両立する上で、全部完璧を求めるとそれが全てストレスとなってしまう。今日は疲れているから、お茶碗は明日の朝洗おうというような感じでいいと思う。両立するためには、ちょっとずつ手を抜くのがいいと思います。

  • (若林)
     仕事と家庭の両立で、どうなるか悩むかもしれませんが、どちらかを取らなければならないのではなく、どちらも取れる時代になってきていると思います。働くと決めたら、何とかして保育園や児童クラブを利用できると思うので、悩むより飛び込むと割とできてしまうことがあります。

  • (木村)
     一人で頑張り過ぎないこと。周りの人も助けてくれます。私は仕事の資格取得の際、試験の時間が早く、幼稚園バスの時間が間に合わなかったんです。子どもの友達の家で子どもを預かってもらい、試験を無事受けることができました。

  • (若林)
     子どもの具合が悪いときなど、職場の人が仕事を代わってくれ、帰らせてくれる。それを自然にやってくれるのでありがたいです。もし、他の人がそういった立場になった時には、自分も代わってあげようという気持ちになります。

家庭との両立、そして次のステップへ

―木村さんは管理職になり、変わったことはありますか。

  • (木村)
     受け止め方が人それぞれ違うので、言葉を選んで話すようになり、色々な人をよく見るようになりました。心のケアの講習にも会社で行かせてもらい、悩んでいそうな人がいると、声をかけるようにしています。
     検査員の資格も取り、自分がしっかり検査し合格のチェックを入れないと製品を納品できません。取引先の信用を失わないようにプレッシャーもあり、責任重大な仕事ですが、その分、やりがいがあります。

  • (若林)
     今、女性の管理職も増え、女性の支店長も多くなっています。私はまだ分かりませんが、機会があれば、管理職を目指してみたいと思います。仕事の責任や、やらなければいけないことは増えると思いますが、管理職でも時間になれば、きちんと帰る職場なので、残業しないと管理職になれないという壁はありません。

  • (安部)
     家庭はたいせつにしたいけど、収入も大事。子どもは大きくなったときに、大学などでお金がかかる。将来、子どもを産んでも仕事を続けられるように、うまく仕事と家庭を両立していきたいです。

  • (山崎)
     私も同じです。自分の容量を超えてしまうと、何もできなくなってしまう。子どもが小さいうちは少し押さえ気味になるかもしれませんが、子育てが落ち着いてから、上を目指すこともできるのですね。とても参考になりました。

INTERVIEW

笑顔でお客さんを迎えられるお店に


natural kitchen mof*mof
上林育子さん

 幼少から好きだったパンやお菓子作り。岩手産紫黒米米麹酵母と秋田産白神こだま酵母のパンや、体に優しい素材を使ったお菓子を家族以外の人にも食べていただきたいと思い、3年前にお店を開きました。
 子どもは3人。上の2人が大学に入学するまでは、3人分のお弁当作りや、駅までの送り迎えが忙しく、家事とお店の両立が大変でしたが、主人や義両親、そして周りの優しいかたがたに支えられ、ここまで続けることができました。
 人生の転機は突然やってきます。やりたいと思ったときが、一歩踏み出し挑戦するとき。ぜひ信念を持ち、突き進んで欲しいと思います。
 そして、子どもが親元を離れるときに心の支えになれるような親でありたい。子どもの未来へつながる温かい家庭がたいせつだと思っています。

MESSAGE


女性青少年課 飛田優佳係長

 「将来の夢」を卒業文集に託した学生時代。あなたは今、その頃思い描いた自分に近づけていますか。
 結婚、出産、育児など女性が仕事を離れる理由はさまざま。それでも「いつかまた」と考えているのなら、一歩踏み出してみませんか。
 日立市では、なりたい自分に近づきたいと頑張る女性を応援します。仕事と家庭を両立するためには、パートナーはもちろん、さまざまな支援や周りの人に上手に頼ることもたいせつです。助け合い、協力し合いながら生き生きと輝く大人の姿は、子どもたちの今後の良いお手本になると思います。