市長退任に当たって

震災からの復旧・復興から、更なる発展へ

吉成 明

 このたび、1期4年の任期満了をもって、日立市長の職を退任いたしました。平成23年5月の市長就任以来、大変困難な時期ではございましたが、市民の皆様を始め、各方面から賜りました力強く温かい御支援、御協力に心から厚く御礼申し上げます。
 御案内のとおり、出馬表明をしてちょうど2週間後の3月11日に、あの未曽有の東日本大震災に見舞われ、本市も大きな被害を受け、混乱の中での市長就任となりました。それだけに託された責任の重さ、果たすべき使命の大きさを天命として受け止め、大震災からの復旧復興という市民の期待に応えるべく、「日立市震災復興計画」に盛り込んだ復旧復興事業に4年間全力で取り組んでまいりました。
 被災した公共施設の復旧を始め、学校の耐震化や避難所の整備、戸別受信機の配布などに加え、昨年7月の日立市池の川さくらアリーナ(新中央体育館)建設工事の着工、そして本年3月には新庁舎の建設にも着手したことによって、震災復興事業をおおむね収束させることができました。
 また、平成24年3月に策定いたしました「日立市総合計画」に基づく各種施策を推進し、地域医療や福祉・介護の充実、子育て環境の整備などの「安心できる社会づくり」に努めてまいりました。
 一方、旭町以南の国道6号日立バイパス整備の事業着手や県事業としての国道245号の4車線化促進、更には、ひたちBRT整備などの「次世代への道づくり」を進め、市長就任時に掲げた二つの目標の実現に向けた取組を着実に進めることができました。
 今後は、少子超高齢社会がますます進行し、出産・子育てから介護まで、幅広い社会保障施策の充実が重要となってまいります。そして人口減少社会にあっても人口の維持・人口定住策としての産業の誘致や雇用機会の確保などがより重要となります。その前提として、国道をはじめ、鉄道、港湾といった社会の根幹的インフラ整備を中長期的・広域的な戦略的視点に立って推進していくことが更に重要となってまいります。
 こうした諸課題に即応し、活力ある日立市を目指すためには、市行政だけでなく、今まで以上に、市民の皆様、そして国、県、企業など各方面のかたがたの御支援、御協力をいただかねばならないと考えています。
 これまでの47年間の役所人生を顧みたとき、数多くのかたがたとの出会いがあり、その時々に支えや御指導をいただいたことは、私にとっての大きな財産となりました。そして、半世紀近く、日立市の発展とともに人生を歩めたことは、かけがえのない喜びとするところであります。今後は、市井にあって一人の市民として、本市の更なる発展を支え、見守ってまいりたいと考えております。
 市民の皆様のますますの御健勝、御活躍を心から祈念申し上げ、退任のあいさつといたします。長い間ありがとうございました。

平成26年5月28日に日立シビックセンターで開催された、
公益社団法人日本港湾協会平成26年度定時総会の様子