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平成30年8月5日(日曜日)

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アフリカ行ってきました(3)

平成30年8月5日(日曜日)

 

 若いころから始めた山登り。夏になるとジッとしてられず、気の置けない仲間たちとあっちこっちの山を登ってきましたが、どうにも憂鬱なのが山小屋での一夜。北アルプスや南アルプス、富士山など人気の山々は、特にハイシーズンは大勢の登山客であふれ、布団1枚に二人、ひどい時は三人で寝てくれ状態で、もちろん風呂・シャワーはなく、昼間登ってきた汗と体臭にまみれたむさ苦しい男どもが1枚布団に身を寄せ合うさまは、ああ、思い出すだにおぞましい。男女の間ならともかく(おっと、口が滑った)、いくら親友とはいえ至近距離で顔をつけたくはないので、頭と足を反転させて床に就くのですが、目の前には香しい友人の足が。ああ、また思い出してしまった。

 そんなわけで、アフリカのロッジにも期待はしていませんでした。旅の企画書にも、「ロッジは歯ブラシなどのアメニティはありません。夜間は電気が使えません。お湯事情がよくありません。」と注意書きがあったので、日本での山小屋をイメージし、トイレットペーパーなんかも持参していきました。ところがどっこい。着いたロッジはホテル並みのグレード。ラウンジのようなロビーは広々としており、テラスに出ればンゴロンゴロの大クレーターが一望でき、ビュッフェ形式の豪華な食事の際には、アフリカ民族音楽の生演奏付き。おひとりさんの部屋も昨日のような穴ぼこだらけの部屋扉ではなく、頑丈なドアにでかいベッドが用意されどこにも隙間ありませんっ!しかも、浴槽付きでお湯も出るぞ(ただし夜間の遅い時間は消灯&お湯は出ない)。ここが標高2400mということを考えれば、まさに天空のナントカです。すっかり打ち解けてきた旅のメンバーとビールで乾杯し、ゆっくりと床に就いたのでした。

豪華ロッジ1 豪華ロッジ2
《ベッドもバスタブも完璧!窓の外にはクレーターが》

 翌朝、自室からも眺められるクレーターですが、よりパノラマ感を味わおうとロビーのテラスへ出てみました。昨夜見た景観とはまた違う朝もやの中のクレーター。幻想的な雰囲気とともに、何か違和感が。そうです、暗いのです。起きた時間は6時過ぎなのですが、日本ならその時期、もうカンカンの太陽が照りつける明るい時間帯なのに、暗く肌寒いのです。標高もあるので寒さは仕方ないのですが、実はここ、南半球なのです。タンザニアは赤道より南側に位置するため、季節的には日本で言えば11月末の晩秋から冬へ移行する時期なんですね。朝食を済ませて寒い寒いと上着をはおり、いざクレーターの底へ。標高にして600mを一気に下るとそこは動物たちの世界が。そう、このクレーターは周囲から隔絶された空間なのです。底に着く前から早速現れるシマウマ。昨日のマニヤラ湖では、ほんの少しだけ、ちらっと見えたのですが、ここではしっかりと、見ることができました、ていうか、この後セレンゲティまでシマウマいっぱい見たなあ。たぶんグラントシマウマで、現地英語では単にゼブラとかコモンゼブラと呼ばれ、まあ普通のシマウマってことなんですね。ニッキーも日本語で「シマウマ、シマウマ」って言ってたし。サファリカーの上部を開けて顔を出し、しばしの観察タイム。うん、でも後で考えるとこの後いっぱい見られるのでほどほどにしとけばよかったんですね。で、いよいよ底に到着。

朝のロッジ ロッジ前
《クレーターを背に、ほの暗い朝のテラス(左)と出発前のロッジで》

シマウマ1 シマウマ
《クレーター底に近づくとポツポツ現れるシマウマ》

 車のエンジンを切るとそこは静寂の世界。周りは外輪山に囲まれ、丈の低い草原と湿原や沼が点在し、まさに太古からの自然そのままの空間が広がります。今いる自分が日常とかけ離れた、非現実の世界にいるような感覚に襲われました。ここは地上に残された桃源郷ではないか、などと思いながらまた車を走らせていくと、低く唸るような声が。ヌーの群れです。みんなして「ぬ~、ぬ~」と鳴いているのです。かみねおもしろZOOサロンで講演頂いた、動物鳴きまね名人の江戸家小猫さんの芸を思い出してしまいました(楽屋落ちでスイマセン)。鳴き声からつけたといわれる和名ですが、とてもわかりやすいですね。突然ニッキーが「ライオンがいる!」。差された方向を見ると、遠くの水辺手前に1頭のメスライオンが。そしてライオンの視線の先には1頭のバッファローが。その距離およそ100m。ニッキーに言わせると、群れからはぐれたバッファローを狙っているとのこと。一同固唾をのんで見守りましたが、結局この時は狩りをすることはありませんでした。襲うには少し大きすぎるようだ、とニッキー。車は進みます。

ヌー1 ヌー2
《オグロヌーあらわる》

 バッファロー ライオン
《ライオンの先には・・・バッファロー》

狩りは?
《両者の距離は》

 ンゴロンゴロのクレーターは山手線の内側ほどの広さですが、そこに周囲の山から水が流れ込むため中央のマガディ湖のほか、あちこちに沼や湿原、小川が散在し動物たちにとってとても暮らしやすいことが想像できます。沼の周りにはカバやバッファローなど水回り系の動物のほか、たくさんの水鳥たちも群れていました。昨日も見たホオジロカンムリヅルのほか、アフリカトキコウの群れやエジプトガン、モモイロペリカン、アフリカオオノガンなどなど。中でもひときわ大きな甲高い声で鳴いていたのがシロクロゲリ。ヌーの声に交じってキッキッキッキッと静かな空間にけたたましく響き渡っていました。ゲリは黄色じゃなかったんですね(シーン)。車は進みます。

ゾウやカバ ペリカンとホオジロ
《ゾウやカバの群れ(左)とホオジロカンムリヅルの先にはペリカンが》

アフリカトキコウ エジプトガン
《アフリカトキコウ(左)とエジプトガン》

アフリカオオノガン スロクロゲリ
《アフリカオオノガン(左)とシロクロゲリ》

 初日キリマンジャロの麓のロッジでも見たハタオリドリの巣を眺めながら、カバが集まるという池へ向かうことに。途中ニッキーが「クロサイがいる」って言うので車を止めて眺めるものの一向に見えません。一応双眼鏡を持って行ったのですが、それでも見えない。ほかのメンバーも同様に「見えない」。どうやらニッキーの視力と私たちの視力には大きな開きがあるようです。さ、カバを見に、と悪路を急ぐと誰かが「あ、カバだ!」。車の前方、約200m先をカバ2頭がサッサッサと走って横断していくではありませんか。走るカバ、初めて見ました。当園でも獣舎からグランドに出てプールに入るまでをよく見ますが、距離的にも走るなんてことはなく、のっしのっしと悠然と出舎していきます。そんな姿しか見てなかったので慌てた様子で走るカバ、なんか滑稽でした。カバは夜間、草を食べに陸に上がり朝になるとまた川や池の中で過ごすのですが、この日の2頭はちょっと遅刻しちまったぞ、って感じで走って池へ向かったのではないでしょうか。そんなことを思いながら、カバ池へ到着。さっきの2頭も深く深く潜行していくところで、ほかのカバたちとも合流できたようでした。このエリアにはトイレも用意され、ンゴロンゴロのクレーターで唯一車外へ出ることができる場所。ほかのツアー客なども休んでおり、私たち一行もここでお弁当タイムにすることにしました。

ハタオリドリ
《ハタオリドリと巣》

カバ走る
《走るカバ2頭発見!》

カバのすむ沼 カバたち
《カバたちのすむ池》

 お弁当はロッジで用意されたものでハンバーガーやフライドチキン、リンゴなどが入っています。リッチな気分でカバを見ながら食べていると、気分を害されることが。ほかのツアー客の一人が、自分たちの弁当に入ってる食べ物を高くかざし猛禽類などに餌を与えて面白がっているではないか。もちろんこういうところでの餌付けは禁止されているし、それでなくても食事をとれば鳥たちは寄ってきます。私たちは、車内で食べるか、外で食べる場合は弁当を隠して食べるように言われていたのでそういう事態は避けられたのですが、せっかくのアフリカ野生動物を見る企画ツアーの嫌なところが見えた瞬間でした。このあたりのことはまた最後に書くことにし、気を取り直して午後のサファリへ。

お弁当タイム お弁当
《カバ池を見ながらお弁当ターイム》

 午後もたくさんの動物に出会いました。中でもダチョウが面白かった。道の真ん中にデーンと居座っているかと思うと、オス、メス混合チームがバタバタと舞っていたり、メスの後をオスが追いかけまわしていたりと、のんびり草を食む草食獣たちの中にあってひときわ存在感を放っていました。ほかにもゾウの群れ、バッファローの群れ、シマウマの群れ、ライオンの群れなどムレムレになりそうなくらい動物の群れに遭遇しました。チョコンとたたずむイボイノシシも愛嬌がありました。そうこうするうちに車は次第にスピードをあげていきます。そう、本日は次の宿泊地であるセレンゲティ国立公園の中のロッジまで、約120kmを稼がなくてはならないのです。途中、マサイ族の村にも寄るそうなので、昨日同様急げ急げ。サファリカーは砂ぼこりをあげながら、猛スピードで地上の楽園ンゴロンゴロを後にしたのでした。

ダチョウ1 ダチョウ2
《ダチョウの舞と道をふさぐやから》

シマウマの群れ ゾウの群れ
《シマウマやゾウの群れ》

イボイノシシ ライオンたち
《イボイノシシとライオンのプライド》

昨日のロッジ
《外輪山の上に立つ昨夜のロッジをあとにして》

・・・つづく

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