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平成29年7月27日(木曜日)

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身につまされた今年のZOOサロン

平成29年7月27日(木曜日)

  先日、第6回かみね・おもしろZ00サロンが開催されました。毎年2月に実施しているのですが、今年は開園60周年を記念し、6月5日開園記念日から遠からぬ7月23日に設定しました。講師には、コンゴ共和国やガボンなどアフリカ中央部熱帯林地域で、野生動物の調査、研究、保全活動などを行っている西原智昭様をお招きしました。西原様は、ニューヨークのブロンクス動物園などを運営しているWCS(野生生物保全協会)のコンゴ共和国支部・自然環境保全技術顧問を務めており、今回は特に密猟などで絶滅が心配されるヨウムやマルミミゾウの話などを中心に講演頂きました。事前応募者も含め、約70名を超す参加者が集まり、小さな会場はほぼ満杯に。遠くは岡崎市から参加された方もいらっしゃいました。また、作業の合間を縫って当園の飼育員たちも駆けつけました。


講師1
≪会場風景≫

 普段私たち日常生活ではほとんど意識することのない話ですが、現地での悲惨な実態に、聴衆は水を打ったように最後まで真剣な面持ちで聞き入っていました。当園にも1羽のヨウムがいるので、急きょ会場に展示ケースごと持ち込んだこともあり少しは臨場感アップに貢献も。ヨウムは賢く(人間の3~4歳程度の知能があるとか)、ペットとしての需要の高まりから密猟が後を絶たないそうです。1羽のヨウムの背後には20羽の犠牲があることや、密猟後のすし詰め状態の劣悪な環境下で、多くの個体が死んでいくことなどがスライドとともに次々に紹介されました。


講師2
≪熱心な参加者≫

 また、マルミミゾウに至っては、象牙を効率よく(?)採取するため、首を切断された衝撃的な写真が紹介され、多くの聴取者が息をのんで映像を見つめていました。しかし、西原様は、単にそうした衝撃事例を紹介して野生動物の保全を訴えるという事ではなく、その背景には当然ながら人間の社会活動があることを指摘し、そうした社会活動を否定するのではなく如何に代替機能により維持しながら動物たちを守るか、というスタンスであるように感じました。遠い異国の話ではなく、実は私たちの生活にも密接に関わっているペットや象牙の問題。ペットとして飼うことは否定しないまでも、せめて人工繁殖の技術が確立するまで待ちましょう、象牙を必要とする道具や文化は、それ自体を否定しないので、それに代わるものを開発しましょう、となるわけです。まさに本講演のサブテーマ「いま日本人にできること」です。


講師3
≪西原様≫

 講演後、多くの方から参加して良かったというお話や、お礼のメールを頂きました。ヨウムを1羽でしか飼っていない当園としても身につまされる話で、司会を務めた当園職員が最後のあいさつで不覚にも感極まって涙ぐむ場面も。こうした海の向こうの問題などは、やはり現地で活動する方のお話に説得力があります。動物園の動物たちの背後にある問題をあぶりだした今回のZOOサロン、今後の展開にもひとつの指針とすることができました。
 西原様、ありがとうございました。
 

ヨウム
≪ヨウムのヨウちゃんも参加≫

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